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0000書店紀行:第三回ミステリー~後編~

0000書店紀行

前編はこちら↓

kamisino.hatenablog.com

 

 新潮社ね

 

 島田荘司のシリーズをなぜか出しだした新潮社ね。井上ひさしの『十二人の手紙』をおすすめしようと思ったんだけどないね。書簡体で12個の手紙の短編が書いてあって、それがミステリー的なオチを毎回用意されている

 

十二人の手紙 (中公文庫)

十二人の手紙 (中公文庫)

 

 

 へえ、新潮社ってあんまりミステリーない印象だけど

 

 最近賞出し始めたんだよ、しかも大賞1000万

 

 1000万……ポプラ賞じゃん

 

 そうそうそうそう(笑)でも突き抜けたヒットはまだ出てない。あと新潮社のミステリーといえば社会派。高村薫松本清張、まあ、あと一応筒井

 

 そうか、一応ミステリーか

 

 『ロートレック荘事件』とか『富豪刑事』は

 

ロートレック荘事件 (新潮文庫)

ロートレック荘事件 (新潮文庫)

 

 

富豪刑事 (新潮文庫)

富豪刑事 (新潮文庫)

 

 

 『家族八景』も……『家族八景』はちょっと違うか

 

家族八景 (新潮文庫)

家族八景 (新潮文庫)

 

 

 家族八景もいえなくはない。あとは普通に文学系が多いね。北山猛邦といえば面白いのがあるんだけど、角川文庫に戻ってもいい?

 

 あ、いいよ

 

 (角川の棚にて)うん、そうですね、ここのジュンク堂には北山猛邦の文庫が置かれていないということで今日は解散で……

 

 (笑)

 

 幽霊とか妖怪とかと同級生で、幽霊×学校の短編があったんだけど

 

 『つめたい転校生』?ああ、読んだ読んだ。あれはよかった

 

つめたい転校生 (角川文庫)

つめたい転校生 (角川文庫)

 

 

 あ、読んでたならちょうどよかった

 

 この人最近推されてるよね、綾瀬まる。椎名林檎か誰かが帯を書いてたような気がする

 

骨を彩る

骨を彩る

 

 

 あのね古野まほろがね、「セーラー服と黙示録」っていうシリーズでね、探偵女学校があって各女の子が得意な分野をもってるってのがあって、『天帝』より好き

 

 

天帝のはしたなき果実 (幻冬舎文庫)

天帝のはしたなき果実 (幻冬舎文庫)

 

 

 へえ、『天帝』しか知らなかったな

 

 『天帝』はね、熱意が面白さを妨げてる(笑)あ、そうだ文春はね、海外ミステリー強いよ。『ボーンコレクター』シリーズが全部ある

 

 ジェフリー・ディーバー

 

 一回映画化もされてて、劇場型犯罪者と全身麻痺の捜査官が対決する話なんだけど、犯人がめっちゃかっこよくて。特に『ウォッチメイカー』のウォッチメイカーっていう犯人がかっこいい

 

ウォッチメイカー〈上〉 (文春文庫)

ウォッチメイカー〈上〉 (文春文庫)

 

 

 ウォッチメイカーってめちゃくちゃかっこいいね

 

 かっこいい犯罪者ランキングを作ってるんだけど、ウォッチメイカーは二位

 

 一位は?

 

 『太陽黒点』のやつ。ちょっと具体的に言ったらあれだけど

 

 

 ああ、確かにあれはかっこいいね。……あれ、あれはなんだったけ、ハードボイルド物で、ナンバー2の……

 

 ああ、『深夜プラス1』

 

深夜プラス1 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 18‐1))

深夜プラス1 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 18‐1))

 

 

 なんだっけあいつの名前

 

 ハーヴェイ、確かハーヴェイ。いつも右手を挙げてるアル中ね

 

 新刊コーナーとか見てみる?ジョン・ル・カレの孫の本があるかもしれないし

 

 行こう

 

 あったあった、『時をとめた少女』、ヤングは『たんぽぽ娘』も面白かったな

 

時をとめた少女 (ハヤカワ文庫SF)

時をとめた少女 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

 いっそ、冒険してみよう。河野裕の『最良の嘘と最後のひと言』。『いなくなれ、群青』の人の

 

 

いなくなれ、群青 (新潮文庫nex)

いなくなれ、群青 (新潮文庫nex)

 

 

 『サクラダリセット』とかね、流行ってるもんね

 

 

 また村上春樹(の文体)なのか気になる。あ、はいはい、おすすめ。俺、架神恭介好きなんだけど、『よいこの君主論』と『仁義なきキリスト教』は二大鉄板で好き。これめっちゃ面白い

 

よいこの君主論 (ちくま文庫)

よいこの君主論 (ちくま文庫)

 

 

仁義なきキリスト教史 (ちくま文庫)
 

 

 あれも面白かったな、『もしリアルパンクロッカーが仏門に入ったら』

 

 

 これはキリスト教の歴史を任侠物でやってる。ルターのくだりが死ぬほどおもろい。架神恭介のすごいのは意外とちゃんとしてるってとこ(笑)

 

 かみ砕いてくれてるもんね

 

 『英雄はそこにいる』。え?島田雅彦こんなん書いてるの?え?この人こういう人だった?え?

 

英雄はそこにいる 呪術探偵ナルコ (集英社文庫)
 

 

 時代に乗ったんじゃない?(笑)

 

 めっちゃ気になるわ(笑)竹本健治も推されてるな

 

 『囲碁殺人事件』ね

 

囲碁殺人事件 (講談社文庫)

囲碁殺人事件 (講談社文庫)

 

 

 あ、詠坂雄二の『ナウ・ローディング』面白そうなんだよ。最近ゲーム系の小説書いてて、要するに押切蓮介みたいなのを書いてる

 

ナウ・ローディング (光文社文庫)

ナウ・ローディング (光文社文庫)

 

 

 詠坂ね、『リロ・グラ・シスタ』とか『電氣人閒の虞』とか拾われなかったメフィスト作家っていう感じがある

 

リロ・グラ・シスタ?the little glass sister? (光文社文庫)

リロ・グラ・シスタ?the little glass sister? (光文社文庫)

 

 

電氣人間の虞 (光文社文庫)

電氣人間の虞 (光文社文庫)

 

 

 途中から趣味に走り出すのもそれっぽいよね。ちょっとちくまの方見ていい?

 

 うん

 

 普通にさ、土屋賢二の『われ笑う、ゆえにわれあり』とか好きなんだよね

 

われ笑う、ゆえにわれあり (文春文庫)

われ笑う、ゆえにわれあり (文春文庫)

 

 

 中公は、ファンタジーでなんだっけ「蝗」みたいな字のやつが面白かったよ。がちがちのファンタジーで一巻完結なんだけど

 

煌夜祭 (中公文庫)

煌夜祭 (中公文庫)

 

 

 でかい蝗が人を襲って四大魔王がそれを鎮めるみたいな……『魔法少女プリティ☆ベル』のネタなんだけど。中古は時代小説とかルポが多いな

 

 

 まあ中公は真面目だからね

 

 ちくま、岩波よりも断然好きなんだけど、河出にとりあえず行こうか。河出は文学からミステリーから評論から

 

 そろってるね

 

 今更ねえ『A感覚とV感覚』を復刊させるセンスよ

 

 

 今年なんか稲垣足穂、いろいろ復刊されてるね

 

 稲垣足穂が頼んでもないのにBLについて熱く語るっていう

 

 足穂好きな人って寺山修司好きっていうイメージある。足穂は『一千一秒物語』くらいしか読んでないな

 

一千一秒物語 (新潮文庫)

一千一秒物語 (新潮文庫)

 

 

 どうしようかな、今更久生十蘭薦めてもあれだしな、海外の何かおすすめしよう

 

 『西瓜糖の日々』が新しいカバーで出てる

 

西瓜糖の日々 (河出文庫)

西瓜糖の日々 (河出文庫)

 

 

 推してるメンツが死ぬほどそれっぽい。あと、フランスの名画で必ず名前が挙がる『太陽がいっぱい』っていうハイスミスの小説があって、『キャロル』で最近有名になったけど、もともとはサスペンス小説家で本来の作風は『キャロル』じゃないのよ。あとホームズも新訳で出てる。ブコウスキーもなぜかたくさんあるし

 

太陽がいっぱい (河出文庫)

太陽がいっぱい (河出文庫)

 

 

キャロル (河出文庫)

キャロル (河出文庫)

 

 

 ブコウスキーは最近流行ってるからね

 

 『パルプ』まで復刊したしな

 

パルプ (ちくま文庫)

パルプ (ちくま文庫)

 

 

 やっぱりみんな疲れてるんだろうな

 

 癒しを求めてる。あ、ウェルベック読みたくて仕方ないのよ。ただ『地図と領土』ですら高いんだよな。で、なぜか『ある島の可能性』と『プラットフォーム』だけ河出なんだよ

 

 

 

 

 『ある島の可能性』だけもってるな。まだ読んでないけど。けっこうウェルベック好きな人多いね

 

 ジャック・リッチー、おすすめしたかった。タイムマシンで人殺すところ目撃しちゃったから、金くれたら黙っててやるってなる

 

クライム・マシン (河出文庫)

クライム・マシン (河出文庫)

 

 

 ジャック・リッチーさ、『30の神品』に入ってなかった?

 

30の神品 ショートショート傑作選 (扶桑社文庫)

30の神品 ショートショート傑作選 (扶桑社文庫)

 

 

 入ってるよ。ええっと、「旅は道連れ」っていうのが

 

 ああ夫の話するやつか

 

 そうそう、まあ星新一のミステリー系の話を集めた人。それでいくとフレドリック・ブラウンとか……

 

さあ、気ちがいになりなさい (ハヤカワ文庫SF)

さあ、気ちがいになりなさい (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 あ、ブラッドベリの「みずうみ」も好きだったな。ああいう抒情がたまらない

 

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

  

 

 皆川博子とか好きそうだけどな

 

 『倒立する塔の殺人』とか何冊か読んだよ、面白かった

 

倒立する塔の殺人 (PHP文芸文庫)

倒立する塔の殺人 (PHP文芸文庫)

 

 

 じゃあ、これ以上文庫を行くと手が出ないので、ハードカバーに行きますか。その前に一回ちくまに触れていい?ちくまは最高ですよ

 

 獅子文六とかもそろってるしね

 

 獅子文六先生最高ですよ、いい意味で朝ドラか80年代のアニメを見ているような気分になる。新作の『青春怪談』なんてほぼほぼ『学校の怪談』やん

 

青春怪談 (ちくま文庫)

青春怪談 (ちくま文庫)

 

 

 絶対面白いもんなあ、獅子文六

 

 面白いよ、『七時間半』とかねえ、いや伊坂幸太郎の『マリアビートル』ってほぼほぼこれじゃねえかっていう。『スナッチ』と『七時間半』を混ぜたら『マリアビートル』になる

 

七時間半 (ちくま文庫)

七時間半 (ちくま文庫)

 

 

マリアビートル (角川文庫)

マリアビートル (角川文庫)

 

 

スナッチ (字幕版)

スナッチ (字幕版)

 

 

 そうなの(笑)

 

 で『コーヒーと恋愛』っていうのは、ジム・ジャームッシュの『コーヒー&シガレッツ』っていうのとだだかぶってる

 

コーヒーと恋愛 (ちくま文庫)

コーヒーと恋愛 (ちくま文庫)

 

 

コーヒー&シガレッツ [DVD]

コーヒー&シガレッツ [DVD]

 

 

 ジャームッシュ、そういえば『ストレンジャー・ザン・パラダイス』見たよ。いいアメリカの映画って感じだった

 

 

 会話と雰囲気だけでいくっていう。つげ義春のエッセイもあるしなあ。『こちらあみ子』って面白い?

 

こちらあみ子 (ちくま文庫)

こちらあみ子 (ちくま文庫)

 

 

 面白いよ。視点がアスペルガーで、周りのことの馴染めなさみたいなざわざわがずっと続く感じ。全体的に病気っぽい視点で書かれてて、この感じは古井由吉の『杳子』に近いものがある

 

杳子・妻隠(つまごみ) (新潮文庫)

杳子・妻隠(つまごみ) (新潮文庫)

 

 

 へえ、すごいな

 

 『あひる』とかでも有名になったから今の注目株だと思う

 

あひる

あひる

 

 

 『オシリスの眼』、まだ読んでないけど、ド古典だから気になる。あと丸谷才一の『快楽としてのミステリー』めっちゃ面白い

 

オシリスの眼 (ちくま文庫)

オシリスの眼 (ちくま文庫)

 

 

快楽としてのミステリー (ちくま文庫)

快楽としてのミステリー (ちくま文庫)

 

 

 丸谷才一は強いよね

 

 そういう人って違うジャンルをくっつけてしゃべるから面白いんだよね、文学のあれとミステリーのあれみたいに

 

 二階堂奥歯がさ、大槻ケンヂの『ステーシーズ』と泉鏡花の『外科室』を並行して紹介してて、「好きっ」てなった

 

ステーシーズ―少女再殺全談 (角川文庫)

ステーシーズ―少女再殺全談 (角川文庫)

 

 

外科室・海城発電 他5篇 (岩波文庫)

外科室・海城発電 他5篇 (岩波文庫)

 

 

 あ、P+Dのシリーズは最高。俺が今この話しなかったら、ブログ読んでる人半分くらい損する

 

 (笑)

 

 赤江瀑の『罪喰い』と『春喪祭』廃版なんだけど、ここでだけ復刊してるの。しかも600円

 

P+D BOOKS 罪喰い

P+D BOOKS 罪喰い

 

 

春喪祭 (P+D BOOKS)

春喪祭 (P+D BOOKS)

 

 

 安。赤江瀑和風ゴシックって感じで面白いもんな

 

 やばない?あと笹沢佐保も復刊してて、昭和文学だから栗本薫の伝記小説とかそういうのが多い。中上健次も復刊してる

 

 これは要チェックだね

 

【ハードカバーコーナーへ】

 

 北山猛邦を所望ならね、『オルゴーリェンヌ』

 

 

 あ、めっちゃ好きそう

 

 主人公がミステリーを検閲しなきゃいけない世界の話

 

 これはチェックしとこう。たぶん、今年くらいに文庫落ちしそうだし

 

 ミステリーのハードカバーって量多いね。行ってほしいのは『おやすみ人面瘡』だったけど、『東京結合人間』しかないな

 

おやすみ人面瘡

おやすみ人面瘡

 

 

東京結合人間

東京結合人間

 

 

 白井智之……?

 

 そう、『さよなら人面瘡』は、唐突に人面そうが浮かんでくる世界での殺人

 

 谷崎潤一郎みたい(笑)

 

 この人は『パノラマ島奇譚』みたいな世界観で殺人が起こって、その世界ならではの方法でトリックがあるみたいな

 

パノラマ島奇談 (江戸川乱歩文庫)

パノラマ島奇談 (江戸川乱歩文庫)

 

 

 ああ、いいね。異形ミステリー

 

 で、これは男女が結合して子供を産むって世界

 

 『ムカデ人間』みたいな

 

ムカデ人間 (字幕版)

ムカデ人間 (字幕版)

 

 

 きもいミステリーの星。横溝正史賞でデビューしたのがすごい

 

 へえ、『人間の顔は食べづらい』とかも面白そうだ。海外ミステリーの方が文庫落ちしないのかね

 

人間の顔は食べづらい

人間の顔は食べづらい

 

 

 あ、一個おすすめがあって『超訳ラブクラフト』っていう。ラノベみたいな感じでクトゥルフを翻訳してるの

 

超訳 ラヴクラフト ライト1 クトゥルーの呼び声他

超訳 ラヴクラフト ライト1 クトゥルーの呼び声他

 

 

 『ニャル子さん』ではなく?

 

 

 いや、あれは超訳ではない(笑)

 

 あ、『うさと私』読んでてふふってなるよ

 

うさと私

うさと私

 

 

 澁澤龍彦のミステリー選集ほしい。『日本幻想文学集成』……あ、日影丈吉買おうよ

 

 

 もってる、河出から出てるよね

 

 あ、クトゥルフコーナーなんてあるんだ。菊池秀行とかばっかりのレーベルがある。あほや(笑)

 

 クトゥルフ神話で一番好きな登場人物は?

 

 ま、イースの偉大なる人々。断然かっこいい、知能勝負でヨグ・ソトースを使わずとも時を操作でき、人間と精神を入れ替え、操作するというSF感

 

 いいねえ、俺はティンダロスの猟犬かな。角から出てくるっていう謎の設定

 

 ティンダロスもねえ、いいけど知性がないんだよな

 

 それは確かに

 

 ポケミスはいいな、おじいちゃん世代くらいにファンが多い。『エンジェルメイカー』いってほしいな。それか浜尾四郎の『殺人鬼』。大正くらいのミステリー

 

エンジェルメイカー (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

エンジェルメイカー (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

 

 

殺人鬼

殺人鬼

 

 

 やっぱり高いな

 

 『エンジェルメイカー』いってほしいな。『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』はアメリカで作られた『機龍警察』なんよ。気になる

 

ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF)

ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

機龍警察(ハヤカワ文庫JA)

機龍警察(ハヤカワ文庫JA)

 

 

 誰かが読んでたな

 

 ジェイムズ・エルロイの新刊とかスティーブン・キングのがちミステリとかも気になる。『ミスター・メルセデス』っていうくそださい名前の(笑)

 

 

 日本でいったら「ホンダさん」とか「トヨタさん」みたいな(笑)

 

 (笑)メルセデスで人を轢くからミスター・メルセデス。だせえ、ださすぎやろ(笑)

 

 ジョン・ル・カレはいるね

 

 孫はなぜか置いてないんだよな

 

 いやいや、でも赤江瀑が手に入ったのはよかったな。あのシリーズ、中上健次くらいしか気にしてなかったもんな

 

 ブログを読んであのシリーズを読むことで、どんどん復刊されていくのでぜひ

 

【文庫コーナーへ】

 

 ほしおさなえとか読んだことある?

 

 ない、面白い?

 

 いや知らなくて、東浩紀の奥さんらしいんだけど。『ヘビイチゴサナトリウム』の人

 

ヘビイチゴ・サナトリウム (創元推理文庫)

ヘビイチゴ・サナトリウム (創元推理文庫)

 

 

 ああ、そういえば気になってたわ。土屋賢二って読んだことある?

 

 ないな

 

 お茶の水の哲学の教授で、森見登美彦の前にあきらかに森見登美彦をやっている人。あの地の文の詭弁を天然でやっちゃった人

 

 どれがいい?

 

 『われ笑う、ゆえにわれあり』か『われ大いに笑う、ゆえにわれ笑う』、でも置いてないな

 

われ大いに笑う、ゆえにわれ笑う (文春文庫)

われ大いに笑う、ゆえにわれ笑う (文春文庫)

 

 

 置いてあってほしいな。獅子文六とかいっとこうかな

 

 何気にみんなすぐやめちゃうブラウン神父シリーズの『ブラウン神父の知恵』が面白い

 

ブラウン神父の知恵【新版】 (創元推理文庫)

ブラウン神父の知恵【新版】 (創元推理文庫)

 

 

 一作目でやめちゃうもんね。『ブラウン神父の童心』、面白かったな

 

ブラウン神父の童心 (創元推理文庫)

ブラウン神父の童心 (創元推理文庫)

 

 

 あと山田風太郎もね

 

 『幻燈辻馬車』とかね。でも獅子文六気になっちゃうな

 

 

 おすすめは『七時間半』だな。七時間半の電車の中での群像劇。三角関係とか

 

 あえて『ゴッチ語録』とか

 

ゴッチ語録 決定版: GOTCH GO ROCK! (ちくま文庫)
 

 

 ああ、目の前で『ゴッチ語録』読まれたらちょっとひいちゃうけど

 

 (笑)

 

 まあ、『七時間半』かな

 

 ミステリーでまだ見てないやつとかある?

 

 さっき話したけど、代表作よりもよっぽど面白い『曲がった蝶番』とか『白い僧院の殺人』とか。横溝正史ディクスン・カーがやりたくて金田一シリーズを始めたんよ、まんまです

 

曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)

曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)

 

 

白い僧院の殺人 (創元推理文庫 119-3)

白い僧院の殺人 (創元推理文庫 119-3)

 

 

 カーター・ディクスンディクスン・カーって同一人物だっけ

 

 うん、名義が違うだけ

 

 カーありだな

 

 横溝正史好きなら、うわ、まんまオマージュやんってわかるくらい似てる

 

 どっちがよりおすすめ?

 

 『曲がった蝶番』は出来がめっちゃいい。けど、キャラとか雰囲気を含めて『白い僧院の殺人』を超すすめる

 

 買っちゃおうかな

 

 あと『さむけ』のロス・マクドナルドの奥さんのマーガレット・ミラーが書いてるアメリカ文学が好きそうな人がはまりそうなこれ。新興宗教の調査に行く主人公の話で、人生の儚さとか社会の危うさを描きつつ、心の交流も書きつつ、ハードボイルドするっていう

 

さむけ (ハヤカワ・ミステリ文庫 8-4)

さむけ (ハヤカワ・ミステリ文庫 8-4)

 

 

 『まるで天使のような』、チェックしとこう。いいね、全然知らないところがチェックされていくのいいな

 

まるで天使のような (創元推理文庫)
 

 

 あ、これは歌舞伎役者が探偵役っていうシリーズで、日本の短編の面白衝撃ミステリーといったら大坪砂男の『天狗』か『グリーン車の子供』

 

 

 

 『天狗』はめっちゃ笑ったけどな

 

 『天狗』ほどは笑わないけどね、普通に感心する。あとこれ面白いよ

 

 『名探偵に薔薇を』

 

名探偵に薔薇を (創元推理文庫)

名探偵に薔薇を (創元推理文庫)

 

 

 『スパイラル』とか『絶園のテンペスト』の原作者が、もともと推理小説かとしてデビューしてて、それのファースト

 

 

 

 へえ、知らん人多いなほんとに

 

 田中啓文もね、面白いけどね。『蹴りたい田中』とかの

 

蹴りたい田中 (ハヤカワ文庫 JA)

蹴りたい田中 (ハヤカワ文庫 JA)

 

 

 お、猫丸先輩も推されてる

 

 カズレーサーが紹介したっぽいね。どうする?俺まだやろうと思えばアガサ・クリスティーの『ABC殺人事件』と『アクロイド殺し』と『オリエント急行の殺人』と『そして誰もいなくなった』より面白いのがあるのでそっちに注目しましょう、のコーナーをできるけど(笑)

 

ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 

 

アクロイド殺し (クリスティー文庫)
 

 

 

そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 

 

 やるだけやろうか、せっかくだし(笑)俺は『オリエント急行』が今んとこ一番好きだな

 

 そもそも動機と犯行に至るまでの推移がうまい作家で、『ゼロ時間へ』と『杉の柩』がよい

 

ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 

 

杉の柩 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

杉の柩 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 

 

 クリスティーってめっちゃ読みやすいよね、びっくりするくらい読みやすい

 

 『謎のクィン氏』も面白いんだけど、これは正体不明のハーレクィンっていうイケメンが、美術館で絵を見てる人のところで謎を解いて去っていくっていうやつ。あと『パーカー・パイン登場』も好きで、恋愛事件を心理的に解決する、『怨み屋本舗』とかを最初にやったやつ。めっちゃ面白いの

 

謎のクィン氏 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

謎のクィン氏 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 

 

パーカー・パイン登場 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

パーカー・パイン登場 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 

 

怨み屋本舗 全20巻 完結セット (ヤングジャンプコミックス)

怨み屋本舗 全20巻 完結セット (ヤングジャンプコミックス)

 

 

 いいなあ

 

 クリスティーを馬鹿にする前に『パーカーパイン』を読んでほしい。やろうと思えばいくらでもしゃべれるもんな

 

 ね、本屋はいくらでもしゃべれる

 

 まだ泡坂妻夫の話とかしてないもんな。まあやってたら永遠に終わんないしな

 

 なんか一言ある?

 

 面白い本は面白いですね

 

 そりゃね(笑)

 

 意外と気づいてない本とか廃刊になってる本が本屋の隅でこっそり復刊してたりするので、しかも新規レーベルとかで、みなさん本屋は隅々まで見ましょう

 

 おお、いい格言が残されたところで今回は終わりにしましょう

(2月27日 於:大阪梅田ジュンク堂

 

《今回のお買い上げ本》

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・ベントリー『トレント最後の事件』

赤江瀑『罪喰い』

カーター・ディクスン『白い僧院の殺人』

飛浩隆『グラン・ヴァカンス』

山口雅也『生ける屍の死』

・コリン・デクスター『ウッドストック行最終バス』

ジャック・リッチー『クライム・マシン』

・インドリダソン『湿地』

アシモフ黒後家蜘蛛の会

山田風太郎忍びの卍

 

0000書店紀行初の10000円以内でのお買い上げができました……

0000書店紀行:第三回ミステリー~前編~

0000書店紀行

0000(ゼロヨン)書店紀行とは?

月に一回10000円をもって他者と本屋に行こうという企画です。そこで紹介された本を買ったり、好きな作家の話を聞いたりしながら本屋をぶらぶらします。その月の新刊を見てみたり、ぼくが10000円以上本にお金を使わなくなったり、いいことがたくさんです。

第三回のゲストは京都の街を中心に暗躍するハイパーノベルクリエイターの土屋誠二くん

今回ぶらぶらしたのは前回に引き続き大阪梅田のジュンク堂です。

※あいかわらず本棚を見ながらしゃべっていますので、話がとびとびになります。

 

 

かみしの(以下:か) というわけで10000円をもって本屋に行こう企画が始まりましたが、今回のゲストはハイパーノベルクリエイターの……

 

土屋誠二(以下:つ) その肩書きやばすぎるやろ

 

 土屋誠二くんです

 

 まず飛浩隆、買うんやろ?

 

 そうそう、最近けものフレンズが流行っていて、その関連でね『グラン・ヴァカンス』が挙げられてるから

 

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 あ、『ムジカ・マキーナ』ちょっとチェックしときたい

 

ムジカ・マキーナ (ハヤカワ文庫JA)

ムジカ・マキーナ (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 この人何の人だっけ、『カラマーゾフの妹』だったっけ

 

カラマーゾフの妹 (講談社文庫)

カラマーゾフの妹 (講談社文庫)

 

 

 そうそう、もともと海野十三をがちにしたみたいなSFミステリーを書く編集者なのよ。これあれだよ、海野十三にもある音楽を聞いたら人を支配できるとか、そういうのをミステリーにしたやつらしいよ

 

 へえ、面白そう

 

 あとこれ、さっきからおすすめしてたやつ。『エンジェルメーカー』

 

エンジェルメイカー (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

エンジェルメイカー (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

 

 

 おおー……高っ。2800円か……でも気になるなあ。ニック・ハーカウェイ

 

 二年くらい前の注目作やったなあ

 

 時計を修理すると世界が終わる。とりあえず飛浩隆だけ、あれ『グラン・ヴァカンス』って続編もあるんだ

 

 あるね、たぶんこれだけでも完結してると思うけど

 

 じゃあとりあえずこれだけ買っておこう。SFとかどうなん?

 

 がち猟師の野尻抱介さんとか

 

南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)

南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 狩猟で暮らしてる(笑)

 

 小川一水とか、柴田勝家とか

 

 冲方丁とかか

 

 そうだね、あ、これ面白そうだよね神林長平の『いま集合的無意識を、』

 

いま集合的無意識を、 (ハヤカワ文庫JA)

いま集合的無意識を、 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 あ、伊藤計劃が話題になった時に出たやつだよね

 

 そう、当てこすりのように出したやつ(笑)『サマー/タイム/トラベラー』ほしいわ

 

サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)

サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 あーいいねー

 

 最近わりと海外でも時間系青春SFとか復刊してきたよな。ヤングとか

 

 『時をとめた少女』とか出てたね

 

時をとめた少女 (ハヤカワ文庫SF)

時をとめた少女 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 あれ超面白そう。ハヤカワJAな、SFは豊富だけどミステリーは少ないんだよな。あ、これおすすめ『さよならアリアドネ

 

さよならアリアドネ (ハヤカワ文庫JA)

さよならアリアドネ (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 それ前気になった

 

 タイムトラベルもので、でも高校生とかじゃなくて夫婦で、『忘念のザムド』の監督。『キングゲイナー』の演出とか。アニメ監督が書いた小説。ライターとか監督とか、小説やってる人以外が書いた小説が気になる

 

 そうね、脚本家とか

 

 これもだいぶ話題になってたね、『あなたのための物語』

 

あなたのための物語

あなたのための物語

 

 

 長谷敏司、『円環少女』の人だよね。短編集は読んだことあるなあ。短編が面白そうだったからこれも読もう、と思ってまだ読んでないパターンのやつだ

 

 

つ 上弦の月を喰べる獅子』とかJAに入るのか

 

上弦の月を喰べる獅子〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

上弦の月を喰べる獅子〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 ああ、夢枕獏

 

 あのさ、これめっちゃ面白くない?フィリップ・K・ディック総選挙の1位『ユービック』だって

 

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

 

 

 総選挙なんてやってるの(笑)

 

 絶対『バーナード嬢曰く。』のせいだって(笑)普通に『ザップ・ガン』読みたいんだけど。「兵器ファッションデザイナーが手掛ける究極兵器ザップガンとは」っていう帯がすごい

 

 

 ゲームにありそうだよね。ディックは何がいいかな、『変種第二号』とか面白かったな

 

 

 おお表紙いいねえ

 

 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の短編バージョンみたいな感じだけどね

 

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

 

 

 俺もディック読んでいこう。冒険小説とかを叩き込んだハヤカワNVっていうレーベル

 

 NVって何の略何だろう

 

 ヌーヴェル・バーグ

 

 嘘だ(笑)

 

 (笑)ほとんど冒険小説とか、大人向けのファンタジーとかなんだよな

 

 トレヴェニアンの『シブミ』があるじゃん

 

シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)

シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)

 

 

 「シブミ」という特殊能力を持っている殺し屋の話(笑)『夢果つる街』とか面白いんだけど廃版になってるんだよな。ハード・ボイルドで『セブン』みたいな内容。トレヴェニアン、ハーバードの教授らしいよ

 

夢果つる街 (角川文庫)

夢果つる街 (角川文庫)

 

 

セブン [DVD]

セブン [DVD]

 

 

 すごいな!

 

 ずっと覆面でやってて……あのさ、こっから一つおすすめがあるんだけど、なんと置いてないという

 

 なんてやつ?

 

 『卵をめぐる祖父の戦争』

 

卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ文庫NV)

卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ文庫NV)

 

 

 おおーチェックしとこう。このギレルモってあのギレルモ?

 

沈黙のエクリプス (上) (ストレイン)

沈黙のエクリプス (上) (ストレイン)

 

 

 違うでしょ……あれ、あのギレルモだ(笑)ああ、原案か。小説書いてたら面白いなって思ったけど。ちなみに『シブミ』の続編をドン・ウィンズロウっていう作家が書きなおすっていうのめっちゃ面白い

 

サトリ (上) (ハヤカワ文庫NV)

サトリ (上) (ハヤカワ文庫NV)

 

 

 『シブミ』ってそんなに影響与える小説だったんだ

 

 マニア人気が高いらしいよ。カルト人気

 

 このシブミは日本の「渋み」なんだよね(笑)

 

 そうそう、この殺し屋は日本の将軍に育てられたから

 

 これさっき言ってなかった?ジョン・ル・カレ

 

 スパイ小説の大御所で、『裏切りのサーカス』の原案とかしてる人でその孫娘が小説家デビューして最近新作を出したんだけど、それを買ってほしい。買ってほしいんだけどそれも置いてない(笑)さて、ハヤカワミステリ文庫

 

裏切りのサーカス スペシャル・プライス [DVD]

裏切りのサーカス スペシャル・プライス [DVD]

 

 

 きたね

 

 本番来たね

 

 (笑)ちなみに好きな作家と言われたら誰をあげる?

 

 チェスタトンかな。今ばんばんチェスタトン。あとアイラ・レヴィン、コリン・デクスターとか。ちょっとかっこつけたけど(笑)あとはディック・フランシス

 

 ディック・フランシス?

 

 デビューから今まで競馬の小説ばっかり書いてる人(笑)もと騎手かなんかで。あとは泡坂妻夫連城三紀彦久生十蘭とか

 

 『新青年』とか『幻影城』系のね

 

 そうそう、海野十三とか麻耶雄嵩とか

 

 ごりごりやね

 

 太宰、安吾、織田作……あと丸谷才一。天才。たまにハヤカワとかであるんだけど、売れなさ過ぎて背表紙がめっちゃすれて図書館みたいになってるやつあるよね

 

 (笑)あるね

 

 そういうやつを「あ、これだ」って言いたいんだけど、そういうのって本当にマニアックなんだよね(笑)

 

 知らないもんね(笑)

 

 何すすめるか考えてこなかったから、適当にしゃべりながらすすめるね。しゃあないけど、ハヤカワに文句あるんだよ。文庫なのに高いんだよ

 

 それはあるね

 

 うーん、とりあえず『ウッドストック行最終バス』かな。多重推理といったら。『毒入りチョコレート事件』を全部モノローグでやってて。なんかポストモダン文学好きの評価も高いっぽいよ

 

ウッドストック行最終バス (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ウッドストック行最終バス (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫)

毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫)

 

 

 まあ『毒入りチョコレート事件』も形式がすごく面白かったもんね。次々と推理していくっていう。舞城王太郎と同じだよね

 

 それを一人でやっているていうメタ感と風景描写すらあいまいにしているのにトリックだけはがちっていう(笑)結果的に俺は何を読んでいたんだってなる

 

 ピーター・ラヴゼイもなんか言ってなかったっけ

 

偽のデュー警部 (ハヤカワ・ミステリ文庫 91-1)

偽のデュー警部 (ハヤカワ・ミステリ文庫 91-1)

 

 

 あーラヴゼイ超好きやわー、この人こそね外国の連城っぽいな。文章しっかりしてて、話もよくできつつ、ユーモアも利かせてるから、あれやな、泡坂妻夫連城三紀彦が子供作った感じ(笑)

 

 まじか、めっちゃいいじゃん。ホワイダニットの名手こと連城三紀彦

 

 ホワイダニットといえば連城だもんな。グレアム・グリーンももともと諜報機関の人で、映画の原作とかもやってる

 

 『第三の男』とか有名だよね。グリーンはどれだっけ、『情事の終り』か、これだけ読んだな。講義で遠藤周作の関連でキリスト教文学っていうくくりで

 

第三の男 (ハヤカワepi文庫)

第三の男 (ハヤカワepi文庫)

 

 

情事の終り (新潮文庫)

情事の終り (新潮文庫)

 

 

 なるほど。ケッチャムとかそこらへんの作家ばかり復刊させる文庫がさ、復刊してから1年くらいで廃版にさせるからさ、おすすめしたいやつが置いてない(笑)

 

 ケッチャムは『隣の家の少女』でお腹いっぱいだけどね(笑)

 

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)

 

 

 他の作品もB級スプラッタ映画みたいで面白いらしいよ。この『熊と踊れ』が今年のこのミスで1位とって、ハードボイルドの新人で久しぶりにすごいやつ出てきたって盛り上がってて

 

熊と踊れ(上)(ハヤカワ・ミステリ文庫)

熊と踊れ(上)(ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

 これ二人で書いてるんだ

 

 これも読んでほしいんだけど、一旦置いとこう

 

 創元推理文庫行ってみようか

 

 あ、『ラブクラフト全集』全部ってのはどう?(笑)

 

ラヴクラフト全集 (1) (創元推理文庫 (523‐1))

ラヴクラフト全集 (1) (創元推理文庫 (523‐1))

 

 

 (笑)ちょっと待って(笑)

 

 激アツだけどね(笑)名著といわれている『吸血鬼カーミラ』とかは

 

吸血鬼カーミラ (創元推理文庫 506-1)

吸血鬼カーミラ (創元推理文庫 506-1)

 

 

 ああ、同じ作家の『ドラゴン・ヴォランの部屋』は買ったよ。これを読んでから『カーミラ』読もうかと思って

 

ドラゴン・ヴォランの部屋 (レ・ファニュ傑作選) (創元推理文庫)

ドラゴン・ヴォランの部屋 (レ・ファニュ傑作選) (創元推理文庫)

 

 

 怪奇系おさえていくのいいな。『二十億の針』とか。『寄生獣』の元祖

 

20億の針【新訳版】 (創元SF文庫)

20億の針【新訳版】 (創元SF文庫)

 

 

 

 へえ

 

 自分の中に異星人が住み込んで協力してくれって犯人をつかまえるやつ

 

 ほんとだ。『寄生獣』『ヒドゥン』の元ネタって帯に書いてある

 

 

 『M0』とか『プリティフェイス』の作者が書いてる『KISS×DEATH』って漫画の元ネタでもある

 

 

 

KISS×DEATH 1 (ジャンプコミックス)

KISS×DEATH 1 (ジャンプコミックス)

 

 

 これは創元SFか

 

 売り上げは圧倒的に『星を継ぐもの』が強いらしいよ

 

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

 

 

 だろうね。毎回『トリフィド時代』を読もうと思って手に取るんだけど、字がちっちゃいんだ(笑)とりあえず大槻ケンヂの曲だけでいいかなと

 

トリフィド時代―食人植物の恐怖 (創元SF文庫)

トリフィド時代―食人植物の恐怖 (創元SF文庫)

 

 

 新版にならないと小っちゃいんだよね……『トレント最後の事件』行こう

 

トレント最後の事件【新版】 (創元推理文庫)

トレント最後の事件【新版】 (創元推理文庫)

 

 

 でたばっかのやつだよね

 

 新訳でね。『容疑者Xの献身』の元ネタみたいな名作古典の

 

容疑者Xの献身 (文春文庫)

容疑者Xの献身 (文春文庫)

 

 

 買ってこう。最近シャーリー・ジャクスンおされてるよね。「くじ」くらいしか読んだことないけど

 

くじ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

くじ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

 どういう作家なの?

 

 なんていうか不安定な感じ。ホラーというかミステリーというか、謎がある感じ。短編だし読みやすいよ

 

 ちょ、いいすか。買ってほしいやついいすか、まじで。『黒後家蜘蛛の会

 

黒後家蜘蛛の会 1 (創元推理文庫 167-1)

黒後家蜘蛛の会 1 (創元推理文庫 167-1)

 

 

 おお、アシモフ。これって短編?

 

 短編。20ページくらいでショート・ショートも入ってる

 

 これ1だけでいいの?

 

 うん、5も作者が途中で死んじゃってるから、話がしまってるわけじゃない

 

 一話完結ものなんだ

 

 そうそう。基本的に友達のおっさんが何人かで集まって、ゲストを呼んだりして身近な謎を出し合って給仕のおじいちゃんが解くって話なんだけど、これの魅力は本当にトリックがたいしたことない

 

 (笑)

 

 なんなら道間違えてあとで気づくとか、部屋間違えてあとで気づくとかのレベルの話をアシモフがどや顔でやって、あとがきで「僕はミステリが大好きだ。こんなのを考えたんだ」みたいなことをいう

 

 ちょっと裏笑い的なのもあるんだ(笑)

 

 裏笑いもあるし、あとがきのアシモフがかわいいし、あと中毒性がすごい。たいしたことないんだけどずっと読んでたい。あと、謎よりもおっさん同士の会話が面白い(笑)たまに一休さんの頓智みたいなのも出てくる。あとこれがオールタイム海外短編で1位とった

 

 ディクスン・カーの『妖魔の森の家』

 

妖魔の森の家 (創元推理文庫―カー短編全集 2 (118‐2))

妖魔の森の家 (創元推理文庫―カー短編全集 2 (118‐2))

 

 

 これはすごい。カーの中でもいいカー。2割いいカーで、7割たいしたことないカーで、1割怒りを覚えるカーなんだけど、人によっては5割怒りを覚えるカーなんだけど(笑)これはすさまじいカー

 

 へえ、カーって何が有名?『火刑法廷』とかかな

 

火刑法廷[新訳版] (ハヤカワ・ミステリ文庫)

火刑法廷[新訳版] (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

 『火刑法廷』とか『ユダの窓』とか『三つの棺』とか『皇帝のかぎ煙草入れ』とかが有名なんよ。ただね、そこまで面白くなくて

 

ユダの窓 (創元推理文庫)

ユダの窓 (創元推理文庫)

 

 

三つの棺〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

三つの棺〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)

皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)

 

 

 密室談義があるのはどれだっけ

 

 『三つの棺』。ただあの密室談義ちょっと間違ってるし(笑)『ユダの窓』も当時の家の風習で空気窓みたいなのがあって、それがわかる前提で話が進むのよ。いやわかんないから俺ら

 

 ああ、当時の家の設計が念頭に置かれてるんだ

 

 この問題大きいのよ。テイって作家が『時の娘』って作品を書いてて、時代ミステリーで暴君と呼ばれてた王様が実はそうではなかったっていう話をするんだけど、誰やねんお前ってなるからしっくりこないのよ

 

時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)

時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)

 

 

 海外はそういうのあるよね

 

 ね。クイーンは『ギリシア棺の謎』『オランダ靴の謎』が人気高いし面白い

 

ギリシア棺の謎 (創元推理文庫 104-8)

ギリシア棺の謎 (創元推理文庫 104-8)

 

 

 

 まずは『Xの悲劇』『Yの悲劇』を読みたい、みたいなところあるけどね

 

Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

Yの悲劇 (創元推理文庫 104-2)

Yの悲劇 (創元推理文庫 104-2)

 

 

 面白いだけど『X』とか『Y』は推理がすごすぎて面白い系だから、一番面白いのがラスト100ページなのよ。だから最初の方がきつすぎて、それ以来クイーンを読まなくなる人が多くて、だったら『オランダ』とかをおすすめする

 

 国名シリーズね、『シャム双子の秘密』とか読んでみたいんだよね

 

シャム双子の秘密 (角川文庫)

シャム双子の秘密 (角川文庫)

 

 

 あ、『湿地』行こうよ。北欧ミステリー大流行で、ハードボイルド系多いんだよ。特に評判がいい

 

湿地 (創元推理文庫)

湿地 (創元推理文庫)

 

 

 北欧はハードボイルド系なんだ

 

 郷愁をかきたてる風景とか、ゴシックな雰囲気とか

 

 あ、途中なんだけどさ、俺、北山猛邦みたいなのが好きなんだけど何かある?世界が終わってるとか奇妙な設定のやつ

 

 あれでしょ、山口雅也、断然この人。そういう設定は元祖も極致もこの人

 

 あああ、『生ける屍の死』ずっと読もうと思ってたんだ

 

生ける屍の死 (創元推理文庫)

生ける屍の死 (創元推理文庫)

 

 

 人が死んだらゾンビになる世界で殺人が起きて……この時点でやばいっしょ

 

 たまらないね、やっぱりメフィスト賞系のへんなのが好きなんだよね

 

 あれでしょ、ひねってるのがいいんだよね

 

 麻耶雄嵩みたいなね

 

 とりあえず別のところもいってみようか、創元推理文庫だけで終わらせること全然できるけど(笑)あの、一応最後に、このエドワード・D・ホックって作家がさ、東西ミステリーとかに入ってなくて注目度が低いんだけど、ユーモアミステリーを書いてる人で、少額のお金をもらって価値のないものをなんでも盗むっていう怪盗の話

 

 

 おおお、いいねえ

 

 で、峰不二子みたいなライバルがいたり、彼女に自分が怪盗だって黙ってるからそれに振り回されつつもしっかり仕事はこなしたり、めっちゃ面白い。『ゴルゴ13』みたいに依頼人が怪盗をはめようとするのよ、そういう時に復讐したりする

 

 チェックしとこう

 

【移動】

 

 これ耳寄りだけどハルキ文庫とか実業之日本社とかで、廃版になってた連城三紀彦の短編が続々復刊されてきてる。この『宵待草夜情』は『戻り川心中』と同じくらいのレベルだと思う

 

【新装版】宵待草夜情 (ハルキ文庫)

【新装版】宵待草夜情 (ハルキ文庫)

 

 

戻り川心中 (光文社文庫)

戻り川心中 (光文社文庫)

 

 

 『戻り川心中』最高だもんな

 

 ハルキ文庫とか見ない人多いから

 

 耳寄り情報として書いておこう。『宵待草夜情』ってタイトルが最高だなあ

 

 この表紙書いてる人も最近画集を出したりしてるし、表紙からして力入れてる

 

 ハルキ文庫って小松左京と詩集くらいしか見るところないって思いがちだもんな

 

 これ、『顔のない肖像画』。実業之日本社は結構ミステリーが多い

 

顔のない肖像画 (実業之日本社文庫)

顔のない肖像画 (実業之日本社文庫)

 

 

 急に出てきたよね。西澤保彦も出してるんだ

 

 池井戸潤のシリーズもここだな。……集英社、珍しくミステリーの賞がないんだよね。作家は『百舌の叫ぶ夜』の逢坂剛とか大沢在昌とかハードボイルド系が多いんだけど

 

百舌の叫ぶ夜 (百舌シリーズ) (集英社文庫)
 

 

 ラノベ系が強いんじゃないかな

 

 スーパーダッシュ文庫とか

 

 ジャンプ経営してるっていうのが強いんだろうな

 

 『ガダラの豚』買っちゃえって言おうと思ったんだけど、一巻がないわ

 

中島らも『ガダラの豚』全3巻セット (集英社文庫)

中島らも『ガダラの豚』全3巻セット (集英社文庫)

 

 

 『ガダラの豚』買いたいな

 

 集英社文庫で一番面白いミステリーは『ガダラの豚』です、それか『白夜行

 

白夜行 (集英社文庫)

白夜行 (集英社文庫)

 

 

 やっぱりヘル・ハウスを作ろうとしていた人間としてはね、らもは読んでいかなきゃっていうのがあるよね(笑)

 

 (笑)あとね、東野圭吾のエッセイが『四畳半神話大系』みたいなノリだからエッセイ好きな人おすすめ。あの、東野圭吾のエッセイは大槻ケンヂみたいなノリなので、ベストセラー作家嫌いとか東野圭吾だし、みたいに思ってる人、逆にめっちゃ面白いです

 

四畳半神話大系 (角川文庫)

四畳半神話大系 (角川文庫)

 

 

 東野圭吾って「○笑」シリーズ、こっちの方に本気出してる説ない?

 

黒笑小説 (集英社文庫)

黒笑小説 (集英社文庫)

 

 

 ナンセンス系ね

 

 笑かしてこようとしてるじゃん

 

 たまに筒井康隆っぽくなるしね。さて、光文社ね、講談社と同じくらいミステリーに力入ってるよ

 

 そうだよね、なかなか一人だと光文社手に取らないから、こういう機会じゃないと

 

 僕はね、光文社が好きで好きで仕方がないね

 

 江戸川乱歩の作品選があるってことくらいしか知らないなあ

 

江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)

江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)

 

 

 さっきハルキ文庫とか実業之日本社とかの話してたけど、連城三紀彦が一番本気出してるの光文社だから

 

 江坂遊って読んだ?

 

花火: ショートショート・セレクションI (光文社文庫)

花火: ショートショート・セレクションI (光文社文庫)

 

 

 読んだよ、星新一の弟子でしょ

 

 そうそう、奇妙な味があって好きなんだよね

 

 この人がアンソロジー組んでる『30の神品』、とてもよかった

 

30の神品 ショートショート傑作選 (扶桑社文庫)

30の神品 ショートショート傑作選 (扶桑社文庫)

 

 

 あれはいいアンソロジーだったね

 

 あと、赤川次郎はショート・ショートめちゃくちゃ面白いから、『三毛猫ホームズ』しか読んでない人にもおすすめ。これね、そんじょそこらのショート・ショート作家より面白いよ。あえて言えば江坂遊より好き

 

招待状: 赤川次郎ショートショート王国 (光文社文庫)

招待状: 赤川次郎ショートショート王国 (光文社文庫)

 

 

 赤川次郎ね、みんなが通ってきた道を通ってないから、ここで読んでみるのもありだな

 

 あと岡本綺堂の『半七捕物帳』はすごい面白いっす

 

半七捕物帳〈1〉 (光文社時代小説文庫)

半七捕物帳〈1〉 (光文社時代小説文庫)

 

 

 岡本綺堂ね、中国の伝記小説を下敷きにした小説集とか面白かった。『影を踏まれた女』とか

 

影を踏まれた女 新装版 怪談コレクション (光文社文庫)

影を踏まれた女 新装版 怪談コレクション (光文社文庫)

 

 

 『奇想、天を動かす』っていう島田荘司の傑作があってね。『占星術殺人事件』はもはや古典だから、『異邦の騎士』かこれの方がいいよ

 

奇想、天を動かす (光文社文庫)

奇想、天を動かす (光文社文庫)

 

 

占星術殺人事件 改訂完全版 (講談社文庫)
 

 

異邦の騎士 改訂完全版

異邦の騎士 改訂完全版

 

 

 確かに島田荘司といえば『占星術』みたいなところあるからね

 

 ストーリーがちゃんと面白いのはむしろ『異邦の騎士』だから、『異邦の騎士』を読むつもりで『占星術』読むくらいの気持ちの方がいいと思う。『奇想、天を動かす』は、「あ、俺今ミステリー読んでる」って気持ちになるからいいよ

 

 沼田まほかるとかって読んだことある?

 

 『アミダサマ』だけ

 

アミダサマ (新潮文庫)

アミダサマ (新潮文庫)

 

 

 どんな感じだった?

 

 なんかイヤミスってキャッチコピー付きすぎて絶対に嫌な感じで終わらなきゃいけないっていう謎の縛りをつけられてるみたい(笑)『アミダサマ』は湊かなえとかで感じたことがあるイヤミスの感じを、横溝正史みたいな感じでやるっていう笑う感じの

 

 和の感じなんだ

 

 和テイスト。えっとね、ブックガイドっていろいろあるんだけど、これは「私がミステリーだと思う小説」を集めたガイドで、普通にジェーン・オースティンとか入ってるのよ。女子受けっていうコンセプトで、他にないから面白い

 

 

 面白そうだね

 

 ミステリーファンでも、純文学ファンでも出会わないような本が紹介されてる。で、有名なやつでも、少女漫画みたいな展開、とかイケメンのキャラとか、女子の気持ちをわかってるとかの目線で書いてるから、こういう見方もおもろいわってなる

 

 ブックガイド作るのって難しいもんね、これは面白そうだなあ

 

【移動】

 

 双葉文庫とポプラ文庫はわりと無視するタイプなので……(笑)

 

 (笑)

 

 久住四季さんは電撃出身で、ずっとミステリーを書いてて、魔法が本当にあるという定義の上でのミステリーとかをやってて、『トリックスターズL』っていう作品が成功してる。で、つい最近創元推理から新刊が出た

 

 

 へえ

 

 角川といえば、やっぱり山田風太郎ベストコレクション

 

 いくつか買ったな。『明治断頭台』『妖異金瓶梅』『魔界転生』、あと『太陽黒点』。まだ『太陽黒点』しか読んでないけど、めちゃくちゃ面白かった

 

 

 

 

 

 

 お、じゃあ『忍びの卍』とかいっとく?これ、『甲賀忍法帖』とかのシリーズで、派手なバトルありつつ、エロ忍術ありつつ、なおかつミステリーになるっていう

 

 

 

 あ、面白そう

 

 ミステリーとしても忍法帖としても面白い。ファン人気も高いよ

 

 買っとこうかな

 

 ちなみにこの『夭説太閤記』っていうのは、ロリコンの秀吉が幼女とやりたすぎてやりたすぎて地位を上り詰めてロリとやるっていう糞みたいな小説で俺はめっちゃ好き

 

 

 (笑)山田風太郎って横溝正史みたいな和のミステリーなイメージあるけどさ……

 

 変態よ、変態

 

 心をくすぐってくるところあるよね(笑)

 

 だってあれよ、三十年前の西尾維新

 

 (笑)

 

 西尾維新も30年後くらいにいわれてるかも、「なんか西尾維新てくすぐってくるとこあるよな」(笑)黒川博行とかもね、いいんだけど

 

 最近『破門』がおされてるね

 

破門 (角川文庫)

破門 (角川文庫)

 

 

 直木賞も取ってね、この「疫病神」シリーズは前から話題だったんだけど。もともとは悪徳刑事のシリーズの方が看板だったんだけど、徐々にこっちの評判があがってきたね。角川もミステリー結構あるな

 

 ミステリーってどこも一定数はある印象あるね

 

 小学館とか以外ね(笑)

 

 『ドラえもん』のイメージ

 

 小学館は漫画だよな。買わないと思うけど、ほんとう誰も買わないけど『GOSICK』はね、桜庭で一番面白い(笑)

 

GOSICK ―ゴシック― (角川文庫)

GOSICK ―ゴシック― (角川文庫)

 

 

 (笑)

 

 ミステリーが面白いとかじゃなく、キャラがかわいいのはもちろんいいんだけど、一番は桜庭一樹が本気で書いているというのがいい

 

 桜庭一樹はやっぱりこういう方向性だよね

 

 この方向性の桜庭たんが一番萌えるんだよ。あと『少女キネマ』文庫で出てんじゃん

 

少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (角川文庫)

少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (角川文庫)

 

 

 ほんとだ、単行本で買っちゃったわ

 

 この帯のさ、「Twitterで大絶賛」ってなんかやめてほしいわ(笑)もともとはニトロのライターだよね

 

 『まどマギ』のノベライズかなんかもしてたよね。ニトロは強いね。あ、大槻ケンヂも新刊だしてる、なんか大槻ケンヂっぽくいな

 

魔法少女まどか☆マギカ (上) (星海社文庫)

魔法少女まどか☆マギカ (上) (星海社文庫)

 

 

いつか春の日のどっかの町へ (角川文庫)

いつか春の日のどっかの町へ (角川文庫)

 

 

 装丁、『神様のカルテ』とかの人だね

 

神様のカルテ (小学館文庫)

神様のカルテ (小学館文庫)

 

 

 中村佑介のフォロワーというか。「ハルチカ」シリーズの新刊も出てるんだ

 

ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇 (角川文庫)

ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇 (角川文庫)

 

 

 「ハルチカ」はあんまり読んだことないな

 

 「ハルチカ」はね、あんまり、こんな(帯の映画化の写真)ラブコメの感じじゃないんだけどな

 

 それおかしいよな、映画の予告見たときに「吹奏楽にかける私たちの青春ラブコメストーリー」みたいな感じだったけど違うよな

 

 ちゃうちゃうちゃうちゃう(笑)もっとどろどろしてる

 

 あ、スルーするところだった、講談社。やっぱ講談社っしょ

 

 これ気になってんだよね。『おそれミミズク』、ホラーボーイ・ミーツ・ガール

 

 

 面白そうやな。京極夏彦の漫画が文庫で出たんだけど、『姑獲鳥の夏』は漫画版の方が俺は面白いと思う

 

姑獲鳥の夏 コミック 1-4巻セット

姑獲鳥の夏 コミック 1-4巻セット

 

 

 へえ、小説の方も面白かったけどな

 

 漫画の方が断然面白いと思った。『魍魎の匣』とかは小説が強いんだけど

 

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

 

 

 これメフィスト賞の中でも変に評価高いんだよね。『死都日本』。ただめちゃくちゃ重そう

 

死都日本 (講談社文庫)

死都日本 (講談社文庫)

 

 

 面白そうだけど、食指が動かなかったんだよね。講談社は……奇抜なやつ多いね

 

 そうね、やっぱり『クロック城』とか舞城王太郎とか西尾維新とかあっこらへんが好きなので、ミステリーでどこにくるかってなったら個人的にはやっぱり講談社なんだよね

 

『クロック城』殺人事件 (講談社文庫)

『クロック城』殺人事件 (講談社文庫)

 

 

 歌野晶午とかもそうだもんね。ちなみに歌野晶午は人にもよるけど『葉桜の季節に君を想うということ』よりも、『密室殺人ゲーム』『世界の終わり、あるいは始まり』のほうが面白いです

 

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

 

 

密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社文庫)

密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社文庫)

 

 

世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫)

世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫)

 

 

 そうね、『葉桜』は変なイメージついちゃうよね

 

 あと、海外はディック・フランシス、日本は岡嶋二人が競馬二大ミステリーなんだけど、あくまで個人的には競馬じゃない方が岡嶋二人は面白い。人さらいの岡嶋二人って呼ばれてるんだけど、誘拐ものじゃない方が面白い。『そして扉が閉ざされた』とか『クラインの壺』とか

 

そして扉が閉ざされた (講談社文庫)

そして扉が閉ざされた (講談社文庫)

 

 

クラインの壷 (新潮文庫)

クラインの壷 (新潮文庫)

 

 

 『そして扉が閉ざされた』は面白かったな、クローズドサークルものでね。『クラインの壺』も読もうとは思ってたんだけど

 

 『SAO』とかの元ネタだしね

 

ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)

ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)

 

 

 ゲームの中に入る系のね

 

 あ、『盤上の敵』面白いよ

 

盤上の敵 (講談社文庫)

盤上の敵 (講談社文庫)

 

 

 『盤上の夜』ではないんだね

 

盤上の夜 (創元SF文庫)

盤上の夜 (創元SF文庫)

 

 

 (笑)自分の家に犯人が立てこもって、その家の家主が人質を取られてて犯人と交渉する話で、チェスに例えてるのよ。日常の謎をよく書く作家だけど、ばりばりのサスペンス。犯人と丁々発止のやりとりをする

 

 北村薫ね、いろいろ積んでんだよね。『リセット』のシリーズとか、『空飛ぶ馬』シリーズとか

 

リセット (新潮文庫)

リセット (新潮文庫)

 

 

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

 

 

 わりと地味な作家なんだけど、これは派手。売ってなかったけど山口雅也の『キッドピストルズ』とかは変な設定で面白かったな。『コズミック』はパクったなとか思ってるんだけど(笑)

 

 

 

 そのノリでいったら『黒い仏』とかね

 

黒い仏 探偵石動シリーズ (講談社文庫)
 

 

 あれね、面白いね。ミス研で思わず落ちをいったら「それ絶対言わない方がいいですよ」って言われた(笑)

 

 (笑)『どんどん橋落ちた』も新版で出たんだ

 

 

 これなぜかもってる人多いんだよな

 

 読者への挑戦状が入ってるやつだよね

 

 そうそう。なぜか『十角館の殺人』と同じくらいもってる人が多かった。珍しいなと

 

十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

 

 

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kamisino.hatenablog.com

 

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桃色の海

小説

僕は毎日街へ出て、かわいいものに出会う。

今日は白い毛をした猫に出会った。歩き回るのに疲れてふと目についた公園で座っていたら、にゃあんと喉を鳴らしながら一匹の子猫が僕のそばに近寄ってきて毛づくろいを始めた。僕は大の愛猫家である。飼われている猫はもちろんのこと、例え野良であったとしても暫く見つめていると、実に様々な表情を見せてくれる。中でも僕はのどかな晴れの日、縁側でごろごろと日向ぼっこをしている猫の、目を細めた幸せそうな顔が一番のお気に入りだ。今、僕の足元に寄ってきた猫も、毛づくろいを終えるとそんな表情をしながら、丸くなって日向ぼっこを始めた。  

その綿毛のようになった猫を見た僕は、発作的に握りつぶしたくなった。僕はかわいいものを見ると握りつぶしたくなるのだ。猫に鰹節、人間にかわいいもの。僕はきっと正常だろう。湧き上がる感情を抑えきれなくなった僕はその白猫を思い切り、ぎゅっと握りつぶしてしまった。次の瞬間ぶよんという心地よい感触と共に猫はいくらか粘性を持った桃色の固体となり、僕の手の中に握られていた。

僕は些細な罪の意識を感じながらもそれを左のポケットに突っ込んで家に帰った。そうしていつものように僕の部屋にその桃色を投げ入れた。何年も前から僕はこの桃色を集めてきた。この桃色はかつて小鳥だったこともあり、ハムスターだったこともあった。今ではそれはちょっとした寝床を作れるほどの量であり、そこに全身を埋めるのが僕の日課になっている。

桃色の寝床はもよもよとした不思議な感触である。匂いはないが、弾力があり、包まれると妙な安心感と性的な高揚感がある。かわいいものを見ると感じる悶え、丁度あれが内からも外からも起こっているような、若しくはジェットコースターで頂上から急降下する時、下腹部に蠢く浮遊感のような、とにかく一度味わえばそれなしでは生きていけないほどの幸福感に包まれるのだ。勿論、生き物を握りつぶして桃色にしてしまうことがよくないことであるとは重々承知である。だが、握りつぶしたいという鬱屈した感情を、握りつぶすこと以外に晴らす術を僕は知らない。だが安心してほしい。僕はまだ人間を握りつぶしたことはないのだ。

次の日も、その次の日も僕は街に出て、かわいいものに出会って、そして握りつぶした。何日も経つと、もよもよの桃色は遂に絨毯になった。毎日歩き疲れて、足が棒になった僕は、すぐに部屋に行き桃色の絨毯に足をうずめる。くすぐったいような、纏わりつくような不思議な感触で、桃色の絨毯は僕の足を包み込み、そして癒してくれた。もしこの桃色で満たされた湯船に浸かったならば、疲れも魂もきっとなくなってしまうに違いない。大量の桃色が僕の全身を包み込むのを想像しながら、僕はどうしてもある不埒なことを考えずにはいられなかった。今僕の足を癒している桃色は、全て小動物の桃色なのだ。もし、もしも人間の桃色を湯船にためられたならば、そこに浸かれたならば。日に日にその淫靡な妄想は膨らんでいく。ねえ、我慢することは健全なのかい。

 

それは小さな、といっても僕とそう年の変わらない女の子だった。ある日公園横の交差点で信号が変わるのを待っていた僕は、彼女に出会った。いや、恐らく彼女は僕を認識していなかっただろう。なぜなら彼女は僕に気付く前に物思わぬ桃色になってしまったのだから。彼女の桃色はハムスターのそれとは比べ物にならないほど柔らかく、大きく、そして幸せであった。彼女は白い服を着ていた、気がする。大きな瞳で、赤が青に変わるのを今か今かと待っていた、気がする。今ではもうどうでもよいことである。

もちろん罪悪感はある、しかし達成感もある。不思議な感覚だよ。恍惚と引け目は、ひょっとしたら同時に訪れるものなのかもしれないね。とにかく彼女は桃色になり、僕の右ポケットにちんまりと納まっている。右ポケットにしたのは、多分彼女への細やかな後ろめたさからであろう。

部屋の前に立つと、僕の心臓は大きく脈打った。胸が高鳴るのは人間の桃色に包まれることへの期待だろうか、それとも彼女への感謝だろうか。わからないまま、僕は部屋に桃色を投げ入れた。  

瞬間、桃色はもりもりと盛り上がり始め、十秒と経たないうちに僕の部屋のドアを壊し、あふれ出てきた。僕は足から腰、腰から首へとせりあがってくる桃色を呆然と見ていた。感じていた、という方が正しいのかもしれない。何故桃色が爆発的に増えたのか全くわからない、桃色がどこまで増えるのかもわからない。しかし今や僕の頭の先まですっぽりと覆った桃色は、僕に痺れるような幸福感をもたらした。息なんてできなくても構わない。もしこのまま桃色が増え続けて世界を覆ってしまっても、皆がこの幸福感を味わうことができるのならば、案外それも悪くないかもしれない。そんなことを考えながら、僕は目を瞑った。

 

2010年『紫』1号より

『群像70周年記念号』全作レビュー7~焔の中~

群像レビュー

予定では去年のうちに全部の作品についてレビューし終わるはずだったのですが、そううまくいくはずもなく、まだまだ序盤の『群像10月号』全作レビュー。

 

群像 2016年 10月号 [雑誌]

群像 2016年 10月号 [雑誌]

 

 

今回も前回までの第三の新人ラッシュに引き続き、第三の新人界のエロ枠担当こと吉行淳之介「焔の中」です。

 

P+D BOOKS 焔の中

P+D BOOKS 焔の中

 

 

少しふざけましたが、やはり得意分野というかテーマとしているものというのが文学にはあって、例えば遠藤周作なら宗教だし、庄野潤三なら家族だしといった具合です。

吉行淳之介には花柳小説、いわゆる遊郭を舞台とした小説も多く、そういう枠組みで語られることが多いというわけです。

この「焔の中」は自叙伝的な、そして前々から「第三の新人」の特徴としてあげているような小市民的な作品なのですが、やはりちょっとだけそういう場面があります。

というか、むしろ主題のひとつとして「」との向き合い方というのが書かれているのが、この小説ではないかと思います。

 

まずは物語の作り方として、この小説の最初の一文は次の通りです。

 

瞼の上があかるくて、耳のまわりで音がざわざわ動いているので、厭々ながら思い切って眼をひらいた。

 

少し読み進めると、こうした文章が登場してきます。

 

めずらしく前夜からこの朝にかけて、空襲がなかったのだ。いつもは、耳のまわりでざわざわ動いている音のために眼覚めると、その音は警報のサイレンとか塀の外の舗装道路をあわただしく走る靴の音などであった。

 

つまり、この部分だけでタイトルの「焔」がいったい何のことなのか、というのが説明されることとなります。やはり時代も時代、「焔」とは空襲による炎のことである、というのがここで仄めかされます。

さらにうまいのは、はじめに感じた「音」がいつもとは違って、空襲にまつわる「音」ではないことが示唆されています。つまり、この一日が何か「特別」である、ということが冒頭から暗示されているのです。

実際すぐ後に、

 

若い女中が作ってくれた朝食の、不可思議な旨さ

 

という形で「不可思議」という言葉を持ち出すことで、いつもとは違う特別性を演出しています。やはり平凡な一日よりかは、特別な一日のほうが物語にはなりやすいので、この時点で何か起こるのではないかという予兆を読者に孕ませることになります。

もっといえばこの作りは、静→動の動きをも作りだしているので、読者を引き込む演出としても成功しています。

このあたりは、例えば遠藤周作の『海と毒薬』でも同じ手法が使われているし、ホラー映画なんかでも平凡な日常が最初に描かれることが多いので、なんとなく了承してもらえるのではないかと思います。

 

海と毒薬 (新潮文庫)

海と毒薬 (新潮文庫)

 

 

付け加えてもう一点。なんらかの「音」に目覚めてしまうような、繊細な「心の動き」が主人公に存在していることも、ここで推察することができるようになっています。

この後は、その心の動きが主題として語られていきます。

 

まとめれば、初めの一文に①特別感の演出、②静から動の演出、③主題の表出、④タイトルの説明という4点を詰め込んでいるのです。

すんなり書いているように見えますが、結構作りこまれている感じです。

 

今度は話の主題になりますが、この作品を貫いている主人公の心象は次のようなものです。

 

自分の生が数歩向こうで断ち切られているとあきらめた場合、日常生活の煩わしさのうちの大そう多くの部分を切り捨ててしまうことができる。

 

これは、現代でも処世術として実行している人がいるのではないかと思います。要するに、どうせ死ぬから少しの傷はどうでもいい、というやつです。

現代では、基本的には自発的に死のうとしなければ生きられる世の中ですが、冒頭でも書かれているように時代は第二次世界大戦

 

戦争の終った後の日々の中には、僕はすでに存在していない筈だった。

 

という実感が若者の中に、肉体性を伴って存在している時期です。

とはいえ、これだけだったら戦時中の青年の心の動きを書いているわけで、いわゆる普遍性は得られないということになります。

いかなる状況であれ、やはり描かれる青年の心境は次のようなもの。

 

青春、というか思春期といった方が正確か、ともかくそれはぼくにとっては、明るく美しいものの要素よりも、陰気でべたべたからまりついてくる触手のいっぱい生えた、恥の多い始末に困る要素がはるかに多いものであった。

 

僕はまだ、童貞という濡れたシャツを脱ぐことさえ出来ていなかったのだ。そいつは、青春というべたべたしたシャツのなかでも、もっともねばっこく皮膚に貼りついてくるものだった。

 

前々回の安岡章太郎「悪い仲間」でも出てきましたが、やはり少年と青年をわかつモラトリアムの分水嶺は「童貞」という観念です。

 

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「安い仲間」のときは、あくまでモラトリアムを描く道具の一つでしたが、今回の「焔の中」ではこの童貞、ひいては女性に対する距離感というのが主題となってきます。

モラトリアムを構成するいくつかの心の動きの中で、女性との関係を特に描くあたりが吉行淳之介の面目躍如といったところ。

そういうわけで、「べたべたしたシャツ」のような青春を演出する3人の女性がこの小説には登場します。

 

一人目は、「四国地方の田舎から東京に憧れて出てきた」「漿液の多そうな厚ぼったい手」をした吉行家の女中。

この女中はのちのち物語をすすめるトラブルメーカーとしても活躍します。全編を通してどこかコメディチックな印象を受けるのも彼女のおかげ。

 

二人目は、「派手に見える外貌の内側に古い気質が潜んでい」る美容師の母。

父に死に別れ、未亡人として日々を送っています。

 

三人目は、蓮っ葉な感じのする女友達の友人。

主人公は彼女に対して、性的な欲求を抱く、正しく言えば抱こうとふるまいます。

この少女は、いわゆる恋愛脳のような印象を主人公は受けますが、手を握られると耳朶が真っ赤になってしまうような純情な女の子。

 

この三人に共通しているのが、みんなイメージと実際の差に引き裂かれている点です。

女中は「都会」ぶりたいけれど、「田舎者」を抜け出せないというイメージ。母は「派手」な外見だけれど中身が「古風」であるというイメージ。友人は「蓮っ葉」にふるまうけれど、実際は「純情」であるというイメージ。

二つのイメージの間に彷徨う女性を描くことで、自然と同じく「少年」と「青年」の間を、まさに焔のように揺れ動く主人公という存在を浮かび上がらせることができます。

 

さて、主人公は友人と性交渉しようとしますが、それは女中の「覗き」という行為によって中断されてしまいます。

しらけた主人公が何をしたかといえば、見た目に反して奥手な母親に向けての「性教育」。もちろん実際的な近親相姦ではなく、知識による教育です。

 

ここで明らかになるのは「友人」と「母親」が重ね合わされているということ。つまるところ、この小説は「父親を殺して母親を犯す」類の、あのパターンにのっとったものである、ということができると思います。

それが成長のしるしになる、といういわゆるオイディプス的なあれです。

「童貞」は友人に仮託された母親を抱く、制圧することによって心理的に解消されます。

このあたりは『生き延びるためのラカン』あたりにやさしく書かれているので、説明は省きます。

 

生き延びるためのラカン (ちくま文庫)

生き延びるためのラカン (ちくま文庫)

 

 

こうしてコケティッシュな「聖/性」的なアイコンとして機能する母親や友人と対比されるのが都会に憧れつつどうしようもなく道化となってしまう「俗/生」的な女中。

彼のモラトリアムは、この女中によって阻害され続けていきます。

このように女性キャラに明確な性格をもたせているあたりが、丸谷才一をして「吉行は女性に不感症的」と揶揄されてしまう部分なのかもしれませんが、小説としてはわかりやすくなっていると思います。

 

文学全集を立ちあげる

文学全集を立ちあげる

 

 

物語は進んで終盤、序盤に暗に示しておいた通り、空襲が起こります。静から動への物語の転換です。

けれども、

 

自分の生が数歩向こうで断ち切られているとあきらめた場合、日常生活の煩わしさのうちの大そう多くの部分を切り捨ててしまうことができる。

 

と考えている主人公はどこか冷静。

 

「もう五分だけ、僕はここにいます。どうせ燃えるにしても、ちょっとだけそのときの様子を見ておきたいんだ」

 

と言い放ち、炎に囲まれた家へとどまり、レコードを持ち出します。

これによって能動的な思想の表明、前述の思想にのっとった行動が示されることになります。

つまり「どうせ死ぬ」という思想に動かされて、その裏付けとなるように最終的に「無用の品物」であるレコードを持ち出すことになります。

このシーンは持ち出すものを「本」→「毛布」→「レコード」と悩ませることで、その煩悶に、「どうせ死ぬ」とは言いながらもやはり生を諦めきれない戦中の青年の心の動きが書かれているような気がします。

 

ここで主人公がとどまったのは何のためか。

ひとつは今いったとおりに、自分の思想の強度を高めるための行動として、あえて残ったというのが表の理由として考えられます。

どうせ燃えてしまう家と自らの身体を重ね合わせてみていたのかもしれません。

 

もう一つはもっと形而上的な意味。

「童貞という濡れたシャツ」を乾かすため、というのは少し考えすぎでしょうか。友人と性交渉をもつことができずに中途半端に終わった、モラトリアムからの脱出を、外部の火によって少しでも実行させようという心の動きなのではないでしょうか。

端的に言えば冷えた心を温めるため。

 

最後の場面、唯一残っていた財産も女中の俗な行動によって消失してしまいます。

有用なものは燃えてなくなり、残ったのは無用の品物であるレコードだけ。

この空虚な感じと、結局焔の中にあっても燃やすことのできなかった思春期の湿り気が、一種の諦めのように描かれて、「焔の中」は幕を閉じます。

とはいえ、なんとなくくすっとしてしまうのは女中の道化的なふるまいのおかげ。

最後の最後まで、主人公は「俗」なるものによって、現世的な「生」の世界にとどまることを強要されてしまうのでした。

 

長く続いた男性作家ゾーンも終わり、次は女性作家。

男性作家とはどのように違うのか、というところが見れるのではないかと思います。

出来るだけ早いうちに更新出来たらうれしいです。

同志社短歌3号感想

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朝起きて昨日の日記を書いてからまったく同じ生き方をする/あかみ「どうせそこそこの幸せ」

 

とりたてて斬新な表現があるわけじゃないし、むしろ直球の「あるあるネタ」といってもいいと思うのだけれど、「まったく」という強調の言葉が面白い。

時間帯的には今日の朝方に昨日の日記を書いているわけで、すなわち昨日と今日との橋となる部分、たがとなる部分で「まったく同じ」という呪いがかけられるわけだ。この強い言葉は、きっと無限に続く代わり映えのない日常を生み出す。

この終わらない日常が、「どうせそこそこの幸せ」という諦念的な連作のタイトルと響き合って、なんともいえないやるせなさを感じさせる。

 

 

共食いを許してこうしている間にも海に沈んでいく舟がある/虎瀬千虎「骨と桜桃」

 

虎瀬さんの短歌はどれもよいのだけれど、特に印象に残ったのがこれだった。

基本的に「こうして」というようなあいまいな言葉は使わないほうがいいと短歌では言われがちだけれど、この歌については「共食い」「海に沈む」の語から「こうして」の内容があぶり出しのように浮き上がってくるので、むしろ効果的だと思う。

端的にいえばそうとうにエロいことなのだけれど、言葉によるぼかしによってどこか幻想的な向きさえある。「船」ではなく「舟」なのも、中国の墨絵のような、ぽつねんとした孤独な釣り舟を想起させて、「共」という言葉と響き合ってくる。

 

 

香水をつけあう二人へだたりがふくらむだけのエレベーターで/田島千捺「へだたり」

 

田島さんは、同志社短歌の中でも異彩を放っていて、体温のない映画のような短歌が多い。

香水をつけあう二人のへだたりは横方向/X軸方向へ「ふくらむだけ」という言葉によって無限に広がっていく。しかしながら、舞台はエレベーター。そこは限定された空間である。心象的には無限とも思われる空間の膨張が、機械的なエレベーターによって強制的に限定されるというのは、皮肉的であり、ある種の抑止力にもなっているのかもしれない。

もちろんエレベーターは縦方向/Y軸方向へ動く物体であり、交わらない二人の距離が平行線のような図式になるところも面白さの一つである。

 

 

ネクタイを締めすぎている心地して四条河原町大交差点/森本直樹「ちいさな湖」

 

四条河原町大交差点。南東にはOIOIがあり、北東にはおいしいスイパラの入っているコトクロスがあり、北西にはいつでもコンタクトレンズのチラシを配っている眼鏡屋があり、南西には大丸のある、京都一の大交差点。

とはいえ、所詮は京都一程度だ。渋谷や新宿の交差点に比べたら、なんてことのないでかさだ。けれども、京都で生活し、京都で就職活動をしているものにとっては、あの交差点こそ天下の大交差点なのだ。下の句に「四条河原町大交差点」の漢字の連打を打ち込んだ地点でこの歌は勝ちなのである。

もちろん、その漢字の堅苦しさに加えて、あの交差点の人間の量を容易に想像できる人間にとっては絞め過ぎたネクタイの苦しさが共鳴する。

 

 

でも寂しい ゆるやかに終わる日々のさなかでまた傘を忘れてしまうのでしょう/北なづ菜「お祈りを終えたひとびとのこと」

 

ぼくにはわかる。こういう歌を歌会にもっていくと、たいていの場合「具体的でない」だの「抽象や言葉に溺れている」だの「よくわからない」だのいわれる。ぼくもそうだからだ。でも、それがゆえにぼくはこの歌が大好きだし、わかるといえる。

「でも」技法というのがぼくの中にあって、これはいわゆる「言いさし」の逆で57577という時間軸の「前」に想像の空白を置く技法だ。そう、世の中にはたくさん楽しい瞬間があって、実はきらきらしているんじゃないかと思うときも多い。「でも」寂しさに打ちのめされる刹那はあるのだ。特別なことは何もなくただ終わっていく世界の中で、何度も何度も傘を忘れてしまう。記憶は消失していってしまう。雨から自発的に自分を守る傘を忘れ、庇護される対象となり、自分で自分を守ることを忘れていく。

それが世界、きっとそれが正常な世界なのだ。

 

 

評論

ちょっとピントのずれた評論だったかなと思う。

2号を読んでいないから(読んでいないのにいうのもどうかと思うけれども)「叫び」の定義はわからないけれども、別に桐壺の更衣にかかわらず在原業平だって藤原道綱母だって源実朝だって「叫び」の歌を詠んでいる。

同志社短歌1号に書いた気もするけれど、ぼくはすべての歌は叫びに他ならないと思っているので、いまさら、というところもあったのかもしれない。

ホトトギスと夜、橘などの関係性について具体をあげているのはよいと思うけれど、『俊頼髄脳』他歌論書/論文にすでに嫌というほど取り上げられている題材でもあるので、何か新規性がほしかったかなというところ。

場から個へ、という歌史的な部分よりも、むしろ『古今集』と与謝野鉄幹の類似のあたりが面白かったので、その中継地点の凡例をたくさん調べたら面白いかと思う。

丸谷才一吉本隆明なんかの評論に触れてみたら、より深度が増すかも。

2016年ベスト(小説・漫画・音楽)

2016年も一瞬で過ぎていった。その割にはわりあい劇的な一年で、漢字一文字で表すなら「失」とでもなりそうだ。いろいろなものがどんどん失われていくから、記録として去年に引き続いて2016年に触れたもののベストを書いておこうと思う。

 

【BOOK編】

 

読書メーターによれば、去年は155冊本を読んだということだった。仕事をしていた時は忙しさで読めなかったけれど、やめたらやめたで強い気持ちが消滅してしまって、なかなかたくさん読むのは難しかった。

 

ルネ・ドーマル『類推の山』

 

類推の山 (河出文庫)

類推の山 (河出文庫)

 

 

11月から12月にかけてフランス文学を読んでいこうという気持ちがわいて、いくつか有名なものを読んでいった。専攻が国文学というのもあって、なかなか海外文学を読んでこなかったので、思い切って読んでみようと思った。そこで出会ったシュールでファンタジーな一冊。上智大学短歌会のサイトでも紹介させてもらった、未完にして無限に開かれた物語。

ぼくたちはいつでも類推の山を求めている。あるいは、類推の山の登頂中に違いないのだ。類推の山は、神話の、想像力の、そして平凡な人生という厄介な時間のアレゴリーである。この魔術的で象徴的な小説を読んでいると、なぜだか元気になり、世界が無限に開かれていたころの自分を取り戻すようになる。冒険小説の効用であり、類推の所産なのだろう。オカルティックかつSF的で、とても面白かった。山尾悠子とかテッド・チャンが好きな人は好きかも。

 

村上春樹ノルウェイの森

 

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

 

 

作家によっては「出ている作品を全部読んでしまうのがもったいなくて、あえて読まないままにしている作品」というのがある。この『ノルウェイの森』もそうだった。あまりにも有名すぎて、有名すぎるゆえに読んでこなかった。

鏡みたいな小説だと思う。読みながら、いつの間にかぼくは自分の中に潜っていく感覚を得た。はっきりいって、何回もページを閉じて泣いたし、たまらなくなってベランダに煙草を吸いにいったりもした。他人の物語に交われないというのは、ほとんどの場合自分の問題、自意識の問題なのだと思う。タフに生きなければいけない。死にいつまでも魅入られていてはいけない。だけれども、僕たちは迷子なのだし、死というのはランドマークなのだ。痛い小説だった。死んだ人を思い出しもした。生きるってなんなんだろう。

新刊がそのうち出るということで、とてもとても楽しみにしている。

 

峯田和伸『恋と退屈』

 

恋と退屈  (河出文庫)

恋と退屈 (河出文庫)

 

 

あとで書くけれど、今年はけっこうライブに行った。そのうちの一つに銀杏BOYZの数年ぶりのワンマンライブがあった。確か去年の初めくらいに当時の職場の先輩に『愛地獄』上映会に連れて行ってもらった。いろいろと退職祝い(?)をもらったけれど、これが一番心に残っている。

同じ先輩とワンマンライブに行って、10月にはボロフェスタに行った。職場の人とはほとんど関係は切れてしまったけれど、未だに続いているのは音楽の趣味があったからだ。希死念慮にとらわれていた2015年だったけれど、銀杏BOYZのおかげで、峯田和伸のおかげで、2016年は「生きる」ことへのださいまでの執着をほんの少しだけ取り戻すことができたような気がする。

「薬やったって手首切ったって人を殺したっていいから生きて銀杏BOYZを聞きに来てください」っていった峯田。そういう風に生きたくてそういう風に生きられなかった、丸出しの生き方にあこがれてしまう。ぼくはすごくかっこいいと思う。

 

カミュ『異邦人』

 

異邦人 (新潮文庫)

異邦人 (新潮文庫)

 

 

これもフランス文学を読もう期間に読んだ本。ずっと前に買ってもってはいたのだけれど、なかなか読んでこなかった。もっと早く読むべきだった。

ぼくは、ぼくのいないところでなされるぼくに関する噂話というのが大嫌いで、それはぼくの行動の集成であって、ぼくの感情の再構成だ。そこにぼくはなくて、ぼくらしきものがある。そうして、そのぼくらしきものは、ぼくらしきものの創造主によって、好きなように扱われる。この小説の裁判というのは、まったくもって人生、社会の純粋化した形であって、規範・自明性への確固たる挑戦でもある。私以外私じゃないの、という圧倒的な隔絶が描かれるとともに、せめて憎悪を向けよというムルソーにすさまじさを感じる。

 

庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』

 

赤頭巾ちゃん気をつけて (新潮文庫)

赤頭巾ちゃん気をつけて (新潮文庫)

 

 

ぼくはときどき悔しい気持ちになる。僕だけが感じていること、僕だけの感性、僕だけの青春。そういうものが他人の筆によって、思っていることそのままに書かれてしまったときに、そういう気持ちは強くなる。お願いだから、僕を一般化しないでくれ。

幼馴染の由美との関係性、すべてが一日の出来事であるという構成、モラトリアム人間がより無垢なもの(=赤頭巾ちゃん)に救われるという構図、どれをとっても素晴らしい。狼に食われて終わりのペロー版ではない、救われて終わる童話を、僕は生きたい。漫画にするなら浅野いにお押見修造系文学。

こんな感想を読書メーターに書いたわけだけれど、これは本当に面白かった。続編の『白鳥の歌なんか聞えない』は、よりキャラが深く描かれていて、これもまたよかった。

 

谷崎潤一郎谷崎潤一郎犯罪小説集』

 

谷崎潤一郎犯罪小説集 (集英社文庫 た 28-2)

谷崎潤一郎犯罪小説集 (集英社文庫 た 28-2)

 

 

谷崎もまた「全部読み終えてしまうのがもったいない作家」で、有名なものを読まずに過ごしてきている。今年は『細雪』あたりを読めたらいいな、と思う。

面白さのあまり読み終わると叫んでしまう小説というのがたまにあるのだけど、この短篇集もそういう性質のものだった。

「柳湯の事件」、風呂場に沈む屍体の質感のある描写が気持ち悪く、信用できない語り手ゆえの薄気味悪さもある。「途上」、論理があれよあれよと絡まっていくさまが心地よい。「私」、クリスティよりも先にこれをやっているってすごすぎないですか。解説でも言われているとおり文学における一人称の性質を考えるうえでも見るところのある作品。そして「白昼鬼語」、すごいの一言。江戸川乱歩に影響を与えたのがよくわかる。大満足。

 

山田風太郎太陽黒点

 

 

ぼくは我ながら天邪鬼で、有名な作家はあまり読んでこなかった。だけれど、2016年はメジャーなところにたくさん挑戦してみた。そのうち、特に印象に残ったのが横溝正史山田風太郎。なんでこの二人を避けてきたのか、と過去のぼくを殴ってやりたい。

読み終えて、この小説はもう「太陽黒点」以外にありえないと叫んでしまった。恋は盲目、死にたいという自意識、太陽族というのはもう死語だと思うけどこういう若者というのは絶対に今も存在していて、その自意識を操るという形式もさることながら、すべてが第二次世界大戦の記憶とも重ね合わされて、青春小説であり、ミステリー小説であり、戦争小説であるという三重奏を実現している。これは文学作品だと思う。やるせない。

天皇はお天道様、日章旗太陽族、そこに打たれた黒点

 

池澤夏樹訳『古事記

 

 

古事記については、断片的に読んでいた。けれども、一括で読んだことはなかったので思い切って読んでみた。池澤夏樹の『日本文学全集』シリーズはとてもよいもので、古典観を一変させるエナジーを孕んだ試みだと思う。これは、そんなシリーズの第一巻。

これほど面白い読み物もないんじゃないかと思う。

伊邪那岐伊邪那美の国生みからホノニニギ天孫降臨までの疾走感、ヤマトタケルの悲哀、允恭天皇の血統の濃さ、神話と歴史を往還しながら、混沌はだんだんと収束していく。アマテラスやタケミカヅチオオクニヌシをはじめとする神々のキャラの濃さ、あっさりとした記述には、二次創作を生む隙間がばっちりと存在している。ほとんど漫画のように読める歴史書(仮)なのだ。最後には推古天皇がでてきて、日本史の授業につながっていく。この本は2000年以上の歴史の、はじめの一歩なのだ。

 

バルザックバルザック ポケットマスターピース

 

 

スタンダールフローベールバルザックといわゆる「世界十大小説」を読んできたけれど、中でもバルザックが一番印象深かった。

ゴリオ爺さん」はパリの華やかな社交界の闇、と書くとなんだか薄っぺらくなってしまうけれど、二つの世界の対比には無常を感じた。地獄の沙汰も金次第、という言葉が真に迫る。19世紀フランスの写実的な描写もさることながら、ひとつひとつの物語の緻密さに舌を巻く。

他の収録作品の中ではなんといっても「浮かれ女盛衰記」が面白すぎる。プルーストやワイルドが影響を受けたという人間喜劇きっての悪役、ヴォートラン(ジャック・コラン)のかっこよさが引き立つ。きらびやかな表の社交界と政治の世界を、裏から牛耳ろうとする彼の奸計と人間的魅力には、ぼくも思わず動悸を催してしまった。

一つの短編でこれなのだから、人間喜劇全てを読んだら、物語に圧殺されてしまいそう。

 

諏訪哲史『アサッテの人』

 

アサッテの人 (講談社文庫)

アサッテの人 (講談社文庫)

 

 

大学時代に、「2000年代の芥川賞作品を読もう」という企画をしたことがある。その時、時間がなくて5、6冊読めなかったものがあった。なので、今年思い切って読んでいなかったものを読んでみた。この『アサッテの人』はその一冊。

ほんとうに何の気なしに変顔をしたくなる瞬間がある。あるいは凡庸や平凡が染み込んだ世界、自らの身体から抜け出たいという無意識の表れだったのかもしれない。ぼくはこの小説はとてもしんどかった。自殺しようと思っていた頃の気持ちがそのまま活写されていたからだ。

アサッテの方向へ行こうと思えば思うほど、クラインの壺のように元の場所へ帰って来る。それでも逃げようとする。より範疇が広い観念が、抜け出そうとする観念の外側にいつでも存在する。この小説は一見技巧的な作品に見えるけれど、実は生の叫びそのものなのだと思う。

 

以上の他に印象に残ったものを、名前だけ下に挙げておく。

横溝正史八つ墓村

多和田葉子『聖女伝説』

鈴木いづみ『あたし天使じゃない』

・シェリー『フランケンシュタイン

江坂遊『花火』

・村田紗耶香『しろいろの街の、その骨の体温の』

・デュマ・フィス『椿姫』

川端康成『みずうみ』

長野まゆみ『少年アリス』

尾崎翠尾崎翠集』

 

 

【COMIC編】

 

一昨年はその年に販売されたもの(つまり2015年に刊行されたもの)でベストを作った。けれど白状してしまうと、去年はあまり漫画の新刊を読まなかった。なので、このベストはほとんどそのまま去年読んだ漫画の列挙だ。

 

樫木祐人『ハクメイとミコチ』

 

 

9センチのこびとの女の子ハクメイとミコチの日常。子供のころ秘密基地を作って遊んだものだけれど、そのときの気持ちがぶわっと蘇る。木の実で作ったご飯がおいしそう。登場するキャラがみんな優しいので、心が荒んだときに読むとほんわかと癒される。ゆっくりみたいなキャラ造形がかわいい。

 

新井英樹『新説・ザ・ワールド・イズ・マイン

 

 

どうして人を殺してはいけないのか。このテーマをもとにひたすら突っ走った怪作。どこかで見た感想だけれど、滝本竜彦だとか佐藤友哉にも通じる熱量で、ぼくは文学だと思った。どんどん神聖化していく「モンちゃん」の暴力に、次第にカタルシスを感じるようになっていく。災害が起こったときの人間模様がかなりリアルで1997年の作品とは思えないほど。

くるり岸田繁も影響を受けた一冊。

 

宮崎駿風の谷のナウシカ

 

 

恥ずかしい話ぼくは映画というものをあまり見なくて、ナウシカも見たことがなかった。衝撃を受けた。まず映画が原作の3分の1くらいを映像化したものでしかないということもだし、なによりその原作のテーマの色濃さにだ。母性の物語だった。映像的なコマ割りや動きのある絵は、さすが宮崎駿といったところ。

 

小山ゆうじろう『とんかつDJあげ太郎』

 

とんかつDJアゲ太郎 9 (ジャンプコミックス)

とんかつDJアゲ太郎 9 (ジャンプコミックス)

 

 

あとで書くけれど、去年はクラブ文化というかHIPHOP文化にどっぷりとはまった一年だった。これまでは何だか不良っぽくて避けていた部分だったけれど、掘れば掘るほど面白い文化だった。

この漫画から漂ってくるサブカル感が好きだし、とんかつとDJが絶妙な具合にミックスされていて上手だった。ギャグも面白い。

 

こうの史代この世界の片隅に

 

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

 

 

夕凪の街 桜の国』のアナザーサイドだと思う。原爆投下のシーンのコマ割りを見るだけで、この漫画でこうのさんが何を書きたかったのかというのがよくわかる。腫物のように扱われることで逆に忘れられがちな戦時中の「日常」を書ききった作品。

こうの史代の絵柄そのままに映像化された映画の方も、能年玲奈の演技も相まってかなりよい出来だった。

 

片瀬茶柴『虚構推理』

 

虚構推理(5) (月刊少年マガジンコミックス)

虚構推理(5) (月刊少年マガジンコミックス)

 

 

小説が原作の漫画だけど、これに関しては「死ぬときに未来を告げる」という「件」と「死なない」という「人魚」の能力を混ぜたという一点だけでもう最高。

西尾維新にはまった人間としては、怪異ものは無条件に面白いとなってしまう。ミステリー部分の論理展開も、にやついてしまうくらい面白い。妖怪とか都市伝説だとか、そういうものがどうして伝承していくのかという切り口は民俗学的。

 

平尾アウリ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』

 

 

地下アイドルが刺されるという事件もあったけれど、この漫画はそういうファン心理の明るい一面だと思う。ほんわか百合漫画のようでもあるし、曲がりなりにもアイドルが好きなぼくとしてはわかると思う部分も多い。

アイドルに貢ぐためにジャージで生活しているという主人公には、干物女的な哀愁もある。

 

荒川弘百姓貴族

 

 

つくづく荒川さんの女性とは思えない力強さに感服するばかり。北海道の農業高出身ゆえのパワフルな日常の描写が、ギャグ交じりでなされていて無限に読んでいたくなるような面白さ。

錬金術、生命を作るというところに興味が向いていったのも、たぶん地元で動物や植物の生死に触れあっていたからなのだろうなとなんとなく納得させられた。

 

古谷実ヒミズ

 

ヒミズ コミック 全4巻 完結セット (ヤンマガKC )

ヒミズ コミック 全4巻 完結セット (ヤンマガKC )

 

 

映画の『ヒメアノ~ル』が面白くて、古谷作品をいろいろ読んでいったけれど、その中でも刺さった一冊。どうしようもない閉塞感となんともいえない結末のやりきれなさがたまらない。

こっちの映画はまだ見ていないけれど、評価が高いので近いうちに見てみようと思う。

 

panpanya『動物たち』

 

動物たち

動物たち

 

 

panpanyaの作風はどこか気が抜けていて、強いメッセージ性もなくほんわかと不思議な世界につかることができる。

いろいろな動物たちが出てくるけど、どれもこれもかわいい。なんだかんだでかわいいものは落ち着く。不条理ではあるけれど、嫌な感じがまったくないプレーンな世界に癒される。

 

 

【MUSIC編】

 

去年は時間があるというのもあっていろいろなライブに行った一年だった。

2月 でんぱ組.inc

4月 BUMP OF CHICKEN みるきーうぇい・カヨコ・あいみょん

5月 大森靖子ドレスコーズ

7月 ART-SCHOOL ロックロックこんにちは

8月 銀杏BOYZ

10月 スピッツ ボロフェスタ

11月 大森靖子 理科室コーヒー実験ブレンド

 

それと同時に、たくさんCDを借りて聞いた一年でもあった。特にHIPHOPや洋楽というそれまでは避けてきた音源をたくさん聞いた。『MUSIC MAGAZINE』を読みながら海外のダンズミュージックをディグったり、ジャズやインストにも触れた一年だった。

全体的にいわゆるマスターピースというか、過去の名盤を聞いてきたから新譜はあまり買っていないので、ベストはやっぱり自分の趣味全開のものになった。

 

でんぱ組.inc『WWDBEST』

 

 

いつか書こうと思うのだけれど、ぼくは大げさではなくでんぱ組に命を救われた部分がある。2015年なんてほとんどでんぱ組ばかり聞いていた。「マイナスからのスタート」というキャッチコピーに、AKB系列のフレッシュさとは一線を画した雰囲気。申し訳ないけれどあまりかわいいとは言えないし、年齢も高い。それでもアイドルという厳しい世界に身を投じていく彼女たちにぼくは自己投影していた。

スタンスもさることながら、そもそもでんぱ組は曲がいい。このベスト盤はでんぱ組のおいしいところをフルに味わえる一枚でありながら、一篇の物語でもある。「WWDBEST」はそれまでのMV監督が一堂に会してMVを作り上げている。ぼくは号泣した。

 

BiSH『FAKE METAL JACKET』

 

FAKE METAL JACKET

FAKE METAL JACKET

 

 

はじめにBiSがあった。アイドル界のセックスピストルズ、全裸で森の中を駆けまわったり、汚いことをやらされたりと、およそアイドルらしくないことをしてきたグループ。

そんなBiSから刺激的なパフォーマンス成分を減らした結果何ができたかといえば、ただただかっこいいだけのグループが出来上がってしまった。

松隈ケンタの作るメロコアなサウンドは、BiSよりもBiSHの声にあっているかもしれない。ボロフェスで彼女たちのライブを見たけれど、モッシュが起こっていた。これはパンク・ロックなのだ。

 

欅坂46『世界には愛しかない』

 

世界には愛しかない(通常盤)

世界には愛しかない(通常盤)

 

 

AKB系列に全く興味がなかった。誰がいるのかもよくわからないし、なんだか性欲の匂いが強くて忌避してきたというのもある。

けれど欅坂にはびっくりした。ぼくは叫ぶ人が好きなのだけれど、欅坂は叫んでいた。たとえそれが秋元康の策略であったとしても、撃ち抜かれてしまったから仕方ない。まだ三枚しかシングルが出ていないけれど、早くフルアルバムを出してほしい。

アイドルでいえばおやすみホログラムも新譜を出していたけれど、コンセプトが定まって心地よい一枚だった。

 

MOROHA『MOROHA III』

 

MOROHA III

MOROHA III

 

 

HIPHOPは広すぎて、特化しないと追うのが大変。去年はキングギドラだとかエミネムだとか定番中の定番を聞いていったので、あまり最新のものに触れることはできなかったのだけれど、なんとなく自分の趣味はわかってきた。志人だったり不可思議/wonderboyだったりTHA BLUE HERBだったり、ポエトリーリーディング風というか、あまりギャングスタではないのが好きっぽい。

MOROHAはアコギの音に乗せてMCのアフロが言葉を吐く。熱量がすごい。これもボロフェスでライブを見たのだけれど、自然と内側から涙が出てきた。

 

大森靖子『非国民的ヒーロー』

 

非国民的ヒーロー

非国民的ヒーロー

 

 

大森靖子神聖かまってちゃんのの子と組んで作った一枚。ゆるめるモのあのちゃんだったり生ハムと焼うどんだったり、志磨遼平だったりというメンツと組んでくれる大森靖子は本当に趣味ど真ん中。

彼女は立ち居振る舞いも楽曲もパンク・ロックだ。中心にあるのは「愛」で、愛に疾走している。しかもその愛は、いわゆる異性に対する愛ではなくて、音楽やかわいさに対する愛だ。冗談抜きに2010年代のアイコンだと思う。これからも突っ走ってほしい。

 

DAOKO『もしも僕らがGAMEの主役で』

 

 

フィメールラップが流行っている。水曜日のカンパネラだとか泉まくらだとか。ぼくは女性ボーカルのバンドが好きなので、ここらへんもよく聞くけれど、DAOKOはポップに突き抜けてよいと思う。

TeddyLoidと組んだ「ダイスキ」なんて最高。FSDでちゃんみなが同じトラックでラップしていたけれど、ぼくはやっぱりこっちの方が好き。

 

みるきーうぇい『大人になるのはもうやめだ』

 

大人になるのはもうやめだ

大人になるのはもうやめだ

 

 

やっと全国流通盤が出た。「カセットテープとカッターナイフ」を聞いて以来ずっと追ってきたバンドだった。恥ずかしいくらいに青春を歌ったバンド。「僕の音楽を壊すくらいなら死んだほうがまし」なんて言えてしまえるバンド。ダサいかもしれないけれど、ぼくはこういうことをいえなくなってしまったら生きてる意味なんてないと思うし、それでいいと思う。

 

忘れらんねえよ『俺よ届け』

 

俺よ届け(初回盤)(CD+DVD)

俺よ届け(初回盤)(CD+DVD)

 

 

つくづく青春に飢えているなと思う。こういう子供のまま大人になってしまった、どこか切なさのあるバンドが大好き(銀杏BOYZだとかフラワーカンパニーズだとかサンボマスターだとか)。

やっぱりボロフェスの話になるんだけれど、MOROHAのライブのときにボーカルの柴田さんが隣にいた。酒でどろどろになりながら、一心に頭を振っていた。ぼくは「そうだよな」と思って、ぼくもずっとこうでいたいと彼の隣で頭をふったのだった。

 

amazarashi『世界収束二一一六

 

世界収束二一一六(初回生産限定盤A)(DVD付)

世界収束二一一六(初回生産限定盤A)(DVD付)

 

 

amazarashiの歌う終わってしまってる田舎の情景だとか閉塞してる自意識がはまる時期っていうのはかなりあって、長野に帰省してる間はずっとこれを聞いていた。

「タクシードライバー」の中の「青い青空が青過ぎてもはや黒で」なんてリリックに思わず首肯してしまう。ラップに触れ始めたから初めて意識したけれど、amazarashiもポエトリーリーディングっぽいよなと思う。

 

スピッツ『醒めない』

 

醒めない(通常盤)

醒めない(通常盤)

 

 

スピッツの歌詞っていうのは読めば読むほど、文学的だなと思う。結構難解なことをいっているのだけれどポップになりうるというのはすごいと思う。セックスと死しか歌わないと草野マサムネが言っているように、彼の歌詞空間はなかなかパンクだ。

京都駅で「えにし」を聞いて号泣したぼくは、今回の「子グマ!子グマ!」でもはちゃめちゃに泣いた。

 

 

今年はどんなものに出会えるだろう。

2015年はこちら↓↓

kamisino.hatenablog.com

0000書店紀行:第二回エンタメ焼き畑~後編~

0000書店紀行

前編はこちら↓

kamisino.hatenablog.com

 

【単行本コーナー】

 

 ここらへんはぽわぽわの女の子が読むやつだ

 

 ぽわぽわの女の子(笑)日本文学コーナーだね

 

 米澤穂信の最新作どこだろう、あ、あったわ

 

いまさら翼といわれても

いまさら翼といわれても

 

 

 しかもサイン本

 

 サイン本じゃん、サイン本じゃん!なんだよサイン本じゃねえかよ

 

 読みたいな、でもシリーズ『氷菓』しか読んでないからなあ

 

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

 

 

 貸そうか?貸そうか?たぶんブックオフいったらそろうでしょ

 

 うん、そうなんだけど、ブックオフ大阪にないんだよね

 

 え?京都あんなにあるのに?

 

 なんでだろうね……。これはホラーっぽいらしいね、森見登美彦の新作

 

夜行

夜行

 

 

 そうなんだ。最近ブックオフで古着売り始めたよ

 

 古着?誰がブックオフで古着を買うねん(笑)

 

 すごいことになってる(笑)これ気になってたな『掟上今日子の備忘録』。あとこれ、『レッドドラゴン

 

掟上今日子の備忘録

掟上今日子の備忘録

 

 

 

 へえ

 

 TRPGなんだけどすごく面白かった。メタフィクションの逆っていうのかな、それがすごく衝撃的で。要するに、この中ではファンタジー世界が続くんだけど、それは全部演技なんだよね。その演者が「あー疲れた」みたいなことをいうのも、幕間でちゃんと入ってて。メタフィクションっていうのは、フィクションに主軸があって、そこから外を見てるわけじゃん

 

 そうだね

 

 これは逆なんだよね。外の世界の人たちが、キャラになりきるっていうのを外から見てるから、新しくて

 

 確かにそういうのって小説ではあまり見ないよね

 

 メタフィクションがフィクションを壊すものなのに対して、これはメタに視点を置くことでフィクションを守ってるんだよ。フィクションだってわかった上で守ってる感じがしてて、メンバーがいいんです

 

 あー……。虚淵玄紅玉いづき奈須きのこ成田良悟、すごいメンツだね(笑)

 

 三田誠さんがゲームマスターなんだけど、この人はロードス島戦記とかやってた老舗のTRPGグループのメンバーで重鎮らしいんですよ

 

 

 ほんとに豪華なメンバーだなあ

 

 ダメージ判定とかがすごくて、異常な労力をかけてていちいちジュール換算とかをしてるんだよ(笑)で、ダメージも部位ごとにあって、右腕を捨てて生き残るみたいなことができる

 

 戦略性が広いんだね

 

 そう、それで詳しくは言えないんだけど虚淵玄が途中でしっちゃかめっちゃかにするんだよ(笑)

 

 さすが虚淵(笑)

 

 これもネットで出てるからぜひ

 

 これ、なんか面白そうだな。なんだこれ

 

 これ面白かったよ、『ランボー怒りの改新』。森見登美彦みたいな文体で奈良のことを書いてるんだけど

 

ランボー怒りの改新 (星海社FICTIONS)

ランボー怒りの改新 (星海社FICTIONS)

 

 

 これも星海社なんだ

 

 めちゃくちゃな世界観なんだよ。ネットで、星海社ウォッチャーの僕の中では話題になってたので買って読んだんだけど、面白かった。これもフィクションを大事にしてた

 

 これは面白そうだな、まったくチェックしてなかった……。海外文学はあんまり読まない?

 

 そうだね、『地球の長い午後』を最近読んだくらいだなあ。世界観を楽しむ小説なんだろうと思った。ミステリーで行くとエラリー・クイーンの『エジプト十字架の謎』、あれはよかった

 

地球の長い午後 (ハヤカワ文庫 SF 224)

地球の長い午後 (ハヤカワ文庫 SF 224)

 

 

 

 クイーンなあ、読んでないんだよなあ

 

 クイーンは全部面白いんだろうなっていうのが一冊読んでわかる面白さだった。あとはルパンシリーズもよく読んだな

 

([る]1-1)奇巌城 怪盗ルパン全集シリーズ(1) (ポプラ文庫クラシック)

([る]1-1)奇巌城 怪盗ルパン全集シリーズ(1) (ポプラ文庫クラシック)

 

 

 ルパン派だったんだね

 

 ここはハルキ・ムラカミか。読んだことないんだよね

 

 面白いよ

 

 文学に触れてこなかったからね

 

 だからここらへん(現代文学コーナー)とかはほとんど手付かずなんじゃない

 

 わからないわからない。『苦役列車』しかわからない

 

苦役列車 (新潮文庫)

苦役列車 (新潮文庫)

 

 

 (笑)西村賢太面白いからね

 

 面白い人は読んでる(笑)あと『告白』は面白かった。あれもオールタイムベストに入れるくらいの作品だな

 

告白 (中公文庫)

告白 (中公文庫)

 

 

 あれはすごいね、地の文で笑わせてくるからね

 

 あ、戌井昭人いとうせいこうと一緒にコントやってたんだよ。シティーボーイズのコントに一緒に出てて、ちょうどその時期に『想像ラジオ』が刊行されてて、『まずいスープ』も刊行されてて、物販で売ってたんだよ

 

想像ラジオ (河出文庫)

想像ラジオ (河出文庫)

 

 

まずいスープ (新潮文庫)

まずいスープ (新潮文庫)

 

 

 はいはい

 

 そのあと二人とも芥川賞候補になって、すごい舞台見たなと(笑)その公演見に行ったんだよ。しかも演出が宮沢章夫だったから文士劇じゃないかという

 

 いとうせいこう宮沢章夫戌井昭人、濃いな(笑)

 

 最後の舞台挨拶でいってたよ、「これはコントだけど文士劇だ」って(笑)

 

 戌井昭人は結構面白いよね。『すっぽん心中』とかよかった

 

すっぽん心中

すっぽん心中

 

 

 『まずいスープ』はよくわからなかった

 

 あれは変な人図鑑って感じだったね(笑)

 

 僕は『想像ラジオ』が好きです

 

 あれはいいね

 

 『鼻に挟み撃ち』もよかった。僕はいとうせいこうウォッチャーなので、これはいとうせいこうの本当のエピソードが書かれてるんですよ。ある公演でいとうせいこうパニック障害を患いながらも全ステージちゃんと出て、ほとんど狂人みたいな目で突っ込んでたっていう

 

鼻に挟み撃ち 他三編

鼻に挟み撃ち 他三編

 

 

 (笑)

 

 舞台袖に引っ込むとそこには畳一畳分の布団が敷いてあって、頭まで布団をかぶった状態でダメ出しをするっていう

 

 そんな人が今はテレビに出て、フリースタイルの審査をしてるわけですよ(笑)戌井昭人はこういう売り方をするようになったんだね、「芥川賞五回落選!」

 

 まあ、落選が似合う人ではありますよね(笑)書いてる内容的にもなんか

 

 わからないでもないな、ちょっと新刊コーナーもう一回行っていい?ちょっと気になったのがあって、さっき言った稲垣足穂チェスタトンの新刊

 

 

 

 知らないなあ

 

 ブラウン神父っていうホームズと二大巨頭扱いされてるシリーズがあるんだけど、そのシリーズの作者の短編集なの。うーん、足穂はステイしとこうかな

 

 『ノックスマシン』にブラウン神父の相方は出てましたっけ?

 

ノックス・マシン (角川文庫)

ノックス・マシン (角川文庫)

 

 

 出てたかな、覚えてないな(笑)お、カズレーサーのおすすめ本。

 

 この企画は……

 

 又吉が10000円で買った本。同じことやってるね(笑)ぼく、又吉と趣味があうんだよね

 

 太田克史佐藤友哉にも同じことしてたよね。上京してきた佐藤友哉の財布から太田克史が金を抜き取って、「お前に読むべき本を買ってやるよ」っていって、「でもこういうのは自分の金で買わなきゃだめだから」って(笑)

 

 まあ、おかげで佐藤友哉ははねたから(笑)

 

 このエピソード好きなんですよ。北海道の空港で『クリスマス・テロル』の原稿を投げ捨てた話と同じくらい好きだよ

 

クリスマス・テロル<invisible×inventor> (講談社文庫)

クリスマス・テロル<invisible×inventor> (講談社文庫)

 

 

 (笑)星海社は文化系DQNって感じがあるからね

 

 どブラックだしね。徹夜も厭わない。でも大きい動きは作れなかった感じはあるね、漫画と新書ははねたけど。『江戸しぐさの正体』とか

 

江戸しぐさの正体 教育をむしばむ偽りの伝統 (星海社新書)
 

 

 漫画は?

 

 「ツイ4」がはねてる。あれは星海社が運営してるんだけど

 

 『トモちゃんは女の子』とかそうなんだ。じゃあ、ぼちぼち絵本コーナーに行こうか

 

トモちゃんは女の子!(1) (星海社COMICS)

トモちゃんは女の子!(1) (星海社COMICS)

 

 

 【絵本コーナー】

 

 うわ、懐かしい。幼稚園児のころだよね

 

 最近すごく好きな絵本があって『夏のルール』っていう、ショーン・タンの

 

夏のルール

夏のルール

 

 

 絵本なんてゴーリーくらいしか最近は読んでないなあ

 

ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで

ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで

 

 

 これボブ・ディランの絵本だよ、『はじまりの日』

 

はじまりの日

はじまりの日

 

 

 ほんとだ、絵本はほとんど読まないもんなあ

 

 僕も読まないんだけどこの前たまたまショーン・タンを見つけて「なんだこの気持ち悪い面白いのは」ってなった

 

 気持ち悪い面白いってめっちゃいい表現だね。え、ウンベルト・エーコの絵本なんてあるの。お、松尾スズキが翻訳してるのもある……いろいろあるんだなあ。『夏のルール』ちょっと調べてくる…………なさそうだね

 

 ダメじゃん……。『夏のルール』こんな絵なんだよ

 

 ルドンみたいだね、気持ち悪くていいね。あればよかったなあ

 

 ぜひぜひ検索をって感じ。『夏のルール』がなければ、もうこのフロアに用はない

 

 (笑)一点推しだったんだね

 

 あとは『エルマーとりゅう』くらいしか知らない

 

エルマーとりゅう (世界傑作童話シリーズ)

エルマーとりゅう (世界傑作童話シリーズ)

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 懐かしい(笑)『葉っぱのフレディ』とか、でも絵本コーナー眺めるの楽しいね

 

葉っぱのフレディ―いのちの旅

葉っぱのフレディ―いのちの旅

 

 

 京極夏彦監修の『いるのいないの』っていう怖いのありますね、『おしいれのぼうけん』、懐かしいなあ

 

怪談えほん (3) いるの いないの (怪談えほん3)

怪談えほん (3) いるの いないの (怪談えほん3)

 

 

おしいれのぼうけん (絵本・ぼくたちこどもだ)

おしいれのぼうけん (絵本・ぼくたちこどもだ)

 

 

 懐かしすぎる。幼稚園のころだよ、何年前?もう20年前だよ

 

 『おしいれのぼうけん』、けっこうシュールというかポップじゃない?らりったやつの考えたストーリー

 

 よく覚えてるなあ、忘れちゃった。芸術コーナーとかはどうですか?

 

 わからないっす、そういうのわからないっす。アートのやつとか、水玉模様の服着てるとかよくわかってない

 

 わかってるやん(笑)

 

 演劇界隈で人の公演に参加させてもらったときに、来場者特典で短編小説をつけようっていう企画があってひとつ書いたんだけど、そこでアートかぶれの演劇人をディスる描写を書いてしまって。「あの人は別にポップでもアートでもない。ただ水玉模様の服を着て、おもちゃみたいな自転車に乗ってる人です」っていう(笑)

 

 (笑)まあねえ、現代芸術はこっちから読み込まなきゃいけないから、読む側がセンスらしきものを持たなきゃいけない節はあるね

 

 非効率的なちっさい自転車に乗ってたらアートだと思ってんちゃうぞ

 

 地下行きますか

 

 一時間半くらいしゃべってますね

 

 なんというか本の話というか、本周りの話が多い気がする(笑)

 

 あ、『ダ・ヴィンチ・コード』面白かった

 

ダ・ヴィンチ・コード(上) (角川文庫)

ダ・ヴィンチ・コード(上) (角川文庫)

 

 

か 絵に隠された秘密が、みたいなのってどきどきするよね。さて地下だけど漫画は際限がなくなるのでやめようと勝手に決めた

 

【地下1階:マンガ・ライトノベル

 

 そうだね、後ろ髪はひかれるけど……、そうねやっぱりここは『人類は衰退しました』を推しとくべきだろうね

 

 

 田中ロミオ

 

 9巻あるけど、9巻全部読まないとだめだね、と思っている。この人ってもともとエロゲのライターでしょ、だから普通の賞とって出てくる人と違うんですよ。だいたい賞とるときは一発でパンチを打ち切るじゃないですか

 

 そうだね

 

 もしくは2作目から新しく設定を入れ込むじゃないですか。でもこれははじめからある程度名のある人間が書いてるから、実は設定段階から最終巻に向けての伏線が貼られてる。だからこれを読んだときは、これはラノベでは普通できないんだろうな、と思った。全部読み終わったときに「ふわあー!!」って

 

 その「ふわあー!!」を味わいたいがために買いたいけど全9巻か……。ガガガはあとは『とある飛行士への追憶』ってのがあるよね

 

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

 

 

 知らないなあ

 

 面白いらしい、読んでないんだけど(笑)あんまりラノベ読まないから……話変わるんだけど『ハクメイとミコチ』めっちゃよかった

 

 

 かわいいよね

 

 キャラクターのデザインがかわいいよね

 

 あれ読んだよ、また漫画の話になっちゃうけど『少女終末旅行

 

少女終末旅行 1 (BUNCH COMICS)

少女終末旅行 1 (BUNCH COMICS)

 

 

 あれもことことしてる、かわいいよね

 

 ああいうのが好きなんだよね。『キノの旅』は外せない。何がすごいってまだ新刊が出てることですよね

 

 

 あとがきを工夫しながら(笑)

 

 あとこれだね『狼と香辛料』。大学院くらいのときに読んだのかな、一時期まじでヒロイン、この子がいれば他にいらないって思ってた

 

 

 電撃文庫だったらやっぱり『半分の月がのぼる空』だな

 

 

 半月ね、半月ね

 

 あとは『しにがみのバラッド。』なんていうのかな、儚い透明感のある本が好きだったから。半月はものすごい影響を受けた

 

 

 僕はね、基本的にキモオタメンタルをもっているから、なんだかんだでラブコメにいっちゃう部分があるんだよね。でも『俺妹』くらいあざとくされると、変なプライドが邪魔して読めないんだよ

 

 

 なるほどね

 

 だから『狼と香辛料』くらいだともうね、はまっちゃう。この子がいれば世界は何もいらないという時期があったからね

 

 あああ、いいねえそういうの。あとは『紫色のクオリア』とか『ある日爆弾が落ちてきて』とかSFものを読んでたかな

 

紫色のクオリア (電撃文庫)

紫色のクオリア (電撃文庫)

 

 

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)

 

 

 『文学少女』シリーズも一時期「この子がいれば他に何もいらない状態」に俺を落とし込んだ……ハルヒもそうだね、4周くらい読んでる

 

 

 

 ハルヒは先にアニメから知ってて変な先入観があったんだけど、原作読んだら「あれ、普通のSFじゃん」って思ってびっくりした

 

 確かにね。僕は日常ものが好きだから、アニメも何回も見たんだけど「射手座の日」とか「サムデイインザレイン」とかそういうのばっか見てた。心を揺らしたくないんだよ、基本的に

 

 なるほどね、ざわつかせたくないんだね

 

 キャラクターが動いていればそれでいいよっていう。キャラクターに惚れてたんですね。お、『レッドドラゴン』あるじゃん

 

 

 1巻を買うと全部買わなきゃいけなくなるのがラノベの痛いところなんだよなあ、でもなあ……

 

 長いですよ、6巻の時点で「今始まる」って書いてある(笑)

 

 でもなあ、このメンツは気になるなあ……買うか、買おう

 

 『バカテス』も読んだよ結構

 

 

 ここらへんはファミ通文庫か……。あのさ、ゲームでテイルズオブシリーズっていうのがあったじゃない。ぼくはあれがものすごく好きで、そのノベライズをずっと読んでたのよ。ファミ通からもいくつか出てた気がする

 

 ノベライズいいですよね。『ドラクエⅣ』のノベライズ読みました。テイルズと違ってドラクエってドラマ要素が深く書かれないから

 

 すき間が多いよね

 

 なのでノベライズされると満たされた気持ちがすごかった

 

 あと3000円分くらいか……

 

 別にフルで買わなくてもいいんでしょ?

 

 そうなんだけど、せっかくだからってのはあるよね……

 

 あと何かあったかなあ。オールタイムベストはかなり進めて読ませてしまったもんね。横溝正史とかはそのパターン

 

 そうね。『獄門島』とかってだいたいミステリーオールタイムベストの一位とかになるじゃん。そういうの読みたくなくなっちゃうんだよね

 

獄門島 (角川文庫)

獄門島 (角川文庫)

 

 

 はいはい、メジャーな人たちねみたいな(笑)

 

 そうそうサブカル志向なので(笑)でもそのころの時分に喝を入れたい。なんでお前は読まなかったんだ『獄門島』を、と

 

 僕もねサブカル志向なんだけど、横溝正史を読んだのが中学生のころで、中学生の目線においては横溝正史は誰も読まないんだよ。だからこそ読んだみたいな部分はある(笑)

 

 そういうカウンターね

 

 小学生でルパン読んだのもそれだからね。みんなはホームズだけど俺はルパンだから、みたいな(笑)

 

【各地をぶらぶら……】

 

 (笑)これ買うのもありだな

 

 ありみたいな思考に走り始めるのはよくないですよ(笑)

 

 いや、でもこれは買いたかったのよ。このシリーズ。古川日出男の『平家物語』。これあの、町田康が古典を新訳したあのシリーズのやつなんだけど

 

平家物語 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集09)
 

 

 

 ああ、「お爺さんの中で何かが弾けた」

 

 古川日出男もちょっと変な人なんだよ。で、『平家物語』って口承文学だから口にして心地よい言葉遣いなんだけど、これは完全に読む用の本として徹していて

 

 よさそうですね

 

 といいつつまた二階に戻ってきてしまった

 

 万年筆いいですねえ

 

 さっきこの文房具コーナーでクリスマスソングに交じってニルヴァーナの「smells like teen spirit」が流れてたのが気になってしょうがなかった(笑)西尾維新ね、講談社BOX高いんだよな……

 

 もう一個くらい撃ち抜きたいな、もう一冊くらい何か買わせたいな

 

 『ビビビ・ビ・バップ』、面白そう……。パンチがなかったらもう買うもの決まってるんだけど

 

ビビビ・ビ・バップ

ビビビ・ビ・バップ

 

 

 うーん、もうだいぶしゃべっちゃったからな

 

 クトゥルフものとか。ラブクラフトのこれ、とか

 

 ラブクラフト、面白くない(笑)まどろっこしいわと

 

 まああれは設定が面白いわけだしね

 

 ラブクラフトを読むよりもクトゥルフ辞典みたいなやつを読んだ方が絶対わかると思う。断片なんだよ、全部が

 

 それはあるね。設定集みたいなのが面白いんだよね

 

図解 クトゥルフ神話 (F‐Files No.002)

図解 クトゥルフ神話 (F‐Files No.002)

 

 

 なんか……なんか思い出しそう

 

 ぼくのあかひねのイメージはいとうせいこう横溝正史なんだよね。サブカルチャーの人。サブカルじゃなくてサブカル「チャー」の方ね

 

 もうないな、ないわ。岡田斗司夫が好きだったら『遺言』をすすめたいけど絶対興味ないもんね(笑)

 

遺言

遺言

 

 

 いや、そんなことはないけど(笑)

 

 『タルト・タタン』と『レッドドラゴン』を買ってもらえたから、もうかなり達成した感はあるんだよね

 

 『昆虫はすごい』とかね(笑)これはぼくひとりだったら買わないラインナップだから楽しい

 

 新書ね、新書はどっちの方が読んでるんだろう

 

 ぼくは、受験用の小難しいやつばっかり読んでた

 

 井上ひさしとかはどうなのよ

 

 『吉里吉里人』?

 

吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)

吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)

 

 

 あ、待ってよ俺のオールタイムベストに燦然と輝くのがあった、灰谷健次郎

 

 『兎の眼』?もってるんだな

 

兎の眼 (角川文庫)

兎の眼 (角川文庫)

 

 

 もってるのか、あれはめちゃくちゃ好き

 

 教師の話だよね。これメンツが面白いな、東浩紀戌井昭人海猫沢めろん……

 

 

 ああ、もうそういう人達じゃん

 

 蛭子能収が入ってる(笑)

 

 (笑)

 

 円城塔、木下古栗、しりあがり寿最果タヒ

 

 サブカルの人達

 

 ぼくはこういうのが好き(笑)

 

 いとうせいこうが入ってないな

 

 あの人はサブカル「チャー」の人だから。サブカルとはまた違うよね

 

 あの人は、小唄とかやってるからね。いとうせいこうフェスであんだけアンコールして、やることないから「小唄を一つ」ってがっかりしたんだけど、心から大好きだこの人って思った(笑)小唄と同時に盛大にクラッカーがぶしゅーって出る

 

 ごちゃごちゃしてていいね(笑)浅野いにお絶賛とか言われると気になっちゃうなあ。吉村萬壱は面白くて、『クチュクチュバーン』っていう筒井康隆みたいな変な作品書いてたりするんだよね

 

クチュクチュバーン (文春文庫)

クチュクチュバーン (文春文庫)

 

 

 筒井康隆、今日しゃべってないね。意外と『ヨッパ谷への降下』が好きだったりするんですよ

 

ヨッパ谷への降下―自選ファンタジー傑作集 (新潮文庫)

ヨッパ谷への降下―自選ファンタジー傑作集 (新潮文庫)

 

 

 この前言ってたね、買おうかな

 

 そういえばあれは読んだの?『モナドの領域』

 

モナドの領域

モナドの領域

 

 

 ……読んでない、どうだった?

 

 まあ、まあ、うん、そんなに中身が詰まってるわけじゃないんだけどリーダビリティがすごい。読まされてしまう。あ、『巨匠とマルガリータ』読みましたね。

 

巨匠とマルガリータ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-5)

巨匠とマルガリータ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-5)

 

 

 わけのわからない作品だったね、すごく好きだけど

 

 サブカルの人になればなるほど河出書房のお世話にならない?

 

 そうかな(笑)

 

 あー!これがあった、いとうせいこうの『ボタニカル・ライフ』、これですよあなた!

 

ボタニカル・ライフ―植物生活 (新潮文庫)

ボタニカル・ライフ―植物生活 (新潮文庫)

 

 

 もう買ってるんだな、昔あれだけ推されたから(笑)

 

 むちゃくちゃ推したからね(笑)

 

 筒井康隆、いろいろ読んだけど『ヨッパ谷への降下』は読んでないな。この前も言ったんだけどちょっと変な話を読むと、これは筒井康隆がもう書いてるんじゃないかっていう気持ちになる病にかかってる(笑)

 

 書きすぎてるからね。『富豪刑事』面白かったな、全部金で解決するっていう(笑)

 

富豪刑事 (新潮文庫)

富豪刑事 (新潮文庫)

 

 

 やっぱり『七瀬』シリーズ好きだけどね。心が読める……

 

家族八景 (新潮文庫)

家族八景 (新潮文庫)

 

 

 読んだけど覚えてないのかな……『虚航船団』も読みましたね

 

虚航船団 (新潮文庫)

虚航船団 (新潮文庫)

 

 

 『旅のラゴス』も面白かったし、『ロートレック荘事件』は、まあ、うん(笑)

 

旅のラゴス (新潮文庫)

旅のラゴス (新潮文庫)

 

 

ロートレック荘事件 (新潮文庫)

ロートレック荘事件 (新潮文庫)

 

 

 こんなもんかな

 

 じゃあぼくは今回一回も触れてないものをかごに入れて会計しに行きます

 

 なにそれ

 

 ステファン・グラビンスキ『狂気の巡礼』

 

狂気の巡礼

狂気の巡礼

 

 

 全く分からない

 

 完全にぼくの趣味です(笑)まあでもこの企画はね……

 

 意外と好評らしいじゃないですか、読書クラスタ内で

 

 ありがたいね。この企画はね、ぼくの心が気持ちいい(笑)一ヵ月に一発どかんと買い物ができるから気持ちがやすらぐから。ということで、これで終わりになりますが、何か一言

 

 最後に一言ですか、やはり読書はとてもよいものですね

 

 嘘でしょ、嘘でしょ(笑)

 

 (笑)

 

 まあね、ぼくは17日には実家へ帰るので、たぶん年内はこれで最後になると思いますが

 

 じゃあよいお年をだね

 

 そうですよ、でも本当にいろんな本を紹介してもらえたのでよかったです

 

 ありがとうございました

(12月12日 於:大阪梅田ジュンク堂

 

《今回のお買い上げ本》

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・ステファン・グラビンスキ『狂気の巡礼』

・前野ひろみち『ランボー怒りの改心』

・丸山宗利『昆虫はすごい』

文藝春秋編『犯罪の大昭和史』

速水健朗他『バンド臨終図鑑』

チェスタトン『詩人と狂人たち』

三田誠レッドドラゴン

筒井康隆『ヨッパ谷への降下』

近藤史恵『タルト・タタンの夢』

 

ちなみにまたちょっとだけ10000円を超えてしまいました……。