0000書店紀行:第三回ミステリー~後編~
前編はこちら↓
か 新潮社ね
つ 島田荘司のシリーズをなぜか出しだした新潮社ね。井上ひさしの『十二人の手紙』をおすすめしようと思ったんだけどないね。書簡体で12個の手紙の短編が書いてあって、それがミステリー的なオチを毎回用意されている
か へえ、新潮社ってあんまりミステリーない印象だけど
つ 最近賞出し始めたんだよ、しかも大賞1000万
か 1000万……ポプラ賞じゃん
つ そうそうそうそう(笑)でも突き抜けたヒットはまだ出てない。あと新潮社のミステリーといえば社会派。高村薫と松本清張、まあ、あと一応筒井
か そうか、一応ミステリーか
つ 家族八景もいえなくはない。あとは普通に文学系が多いね。北山猛邦といえば面白いのがあるんだけど、角川文庫に戻ってもいい?
か あ、いいよ
つ (角川の棚にて)うん、そうですね、ここのジュンク堂には北山猛邦の文庫が置かれていないということで今日は解散で……
か (笑)
つ 幽霊とか妖怪とかと同級生で、幽霊×学校の短編があったんだけど
か 『つめたい転校生』?ああ、読んだ読んだ。あれはよかった
つ あ、読んでたならちょうどよかった
か この人最近推されてるよね、綾瀬まる。椎名林檎か誰かが帯を書いてたような気がする
つ あのね古野まほろがね、「セーラー服と黙示録」っていうシリーズでね、探偵女学校があって各女の子が得意な分野をもってるってのがあって、『天帝』より好き
か へえ、『天帝』しか知らなかったな
つ 『天帝』はね、熱意が面白さを妨げてる(笑)あ、そうだ文春はね、海外ミステリー強いよ。『ボーンコレクター』シリーズが全部ある
つ 一回映画化もされてて、劇場型犯罪者と全身麻痺の捜査官が対決する話なんだけど、犯人がめっちゃかっこよくて。特に『ウォッチメイカー』のウォッチメイカーっていう犯人がかっこいい
- 作者: ジェフリーディーヴァー,Jeffery Deaver,池田真紀子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/11/10
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (26件) を見る
か ウォッチメイカーってめちゃくちゃかっこいいね
つ かっこいい犯罪者ランキングを作ってるんだけど、ウォッチメイカーは二位
か 一位は?
つ 『太陽黒点』のやつ。ちょっと具体的に言ったらあれだけど
か ああ、確かにあれはかっこいいね。……あれ、あれはなんだったけ、ハードボイルド物で、ナンバー2の……
つ ああ、『深夜プラス1』
深夜プラス1 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 18‐1))
- 作者: ギャビン・ライアル,菊池光
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1976/04
- メディア: 文庫
- 購入: 18人 クリック: 141回
- この商品を含むブログ (85件) を見る
か なんだっけあいつの名前
つ ハーヴェイ、確かハーヴェイ。いつも右手を挙げてるアル中ね
か 新刊コーナーとか見てみる?ジョン・ル・カレの孫の本があるかもしれないし
つ 行こう
か あったあった、『時をとめた少女』、ヤングは『たんぽぽ娘』も面白かったな
- 作者: ロバート・F・ヤング,シライシユウコ,小尾芙佐,深町眞理子,岡部宏之,山田順子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/02/23
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (1件) を見る
つ いっそ、冒険してみよう。河野裕の『最良の嘘と最後のひと言』。『いなくなれ、群青』の人の
か 『サクラダリセット』とかね、流行ってるもんね
猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1<サクラダリセット(新装版/角川文庫)>
- 作者: 河野裕
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2016/09/24
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
つ また村上春樹(の文体)なのか気になる。あ、はいはい、おすすめ。俺、架神恭介好きなんだけど、『よいこの君主論』と『仁義なきキリスト教』は二大鉄板で好き。これめっちゃ面白い
か あれも面白かったな、『もしリアルパンクロッカーが仏門に入ったら』
つ これはキリスト教の歴史を任侠物でやってる。ルターのくだりが死ぬほどおもろい。架神恭介のすごいのは意外とちゃんとしてるってとこ(笑)
か かみ砕いてくれてるもんね
つ 『英雄はそこにいる』。え?島田雅彦こんなん書いてるの?え?この人こういう人だった?え?
か 時代に乗ったんじゃない?(笑)
つ めっちゃ気になるわ(笑)竹本健治も推されてるな
か 『囲碁殺人事件』ね
つ あ、詠坂雄二の『ナウ・ローディング』面白そうなんだよ。最近ゲーム系の小説書いてて、要するに押切蓮介みたいなのを書いてる
か 詠坂ね、『リロ・グラ・シスタ』とか『電氣人閒の虞』とか拾われなかったメフィスト作家っていう感じがある
リロ・グラ・シスタ?the little glass sister? (光文社文庫)
- 作者: 詠坂雄二
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2014/07/25
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
つ 途中から趣味に走り出すのもそれっぽいよね。ちょっとちくまの方見ていい?
か うん
つ 普通にさ、土屋賢二の『われ笑う、ゆえにわれあり』とか好きなんだよね
か 中公は、ファンタジーでなんだっけ「蝗」みたいな字のやつが面白かったよ。がちがちのファンタジーで一巻完結なんだけど
つ でかい蝗が人を襲って四大魔王がそれを鎮めるみたいな……『魔法少女プリティ☆ベル』のネタなんだけど。中古は時代小説とかルポが多いな
か まあ中公は真面目だからね
つ ちくま、岩波よりも断然好きなんだけど、河出にとりあえず行こうか。河出は文学からミステリーから評論から
か そろってるね
つ 今更ねえ『A感覚とV感覚』を復刊させるセンスよ
か 今年なんか稲垣足穂、いろいろ復刊されてるね
つ 稲垣足穂が頼んでもないのにBLについて熱く語るっていう
か 足穂好きな人って寺山修司好きっていうイメージある。足穂は『一千一秒物語』くらいしか読んでないな
つ どうしようかな、今更久生十蘭薦めてもあれだしな、海外の何かおすすめしよう
か 『西瓜糖の日々』が新しいカバーで出てる
- 作者: リチャードブローティガン,Richard Brautigan,藤本和子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2003/07
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 41回
- この商品を含むブログ (137件) を見る
つ 推してるメンツが死ぬほどそれっぽい。あと、フランスの名画で必ず名前が挙がる『太陽がいっぱい』っていうハイスミスの小説があって、『キャロル』で最近有名になったけど、もともとはサスペンス小説家で本来の作風は『キャロル』じゃないのよ。あとホームズも新訳で出てる。ブコウスキーもなぜかたくさんあるし
- 作者: パトリシアハイスミス,Patricia Highsmith,佐宗鈴夫
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2016/05/07
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (8件) を見る
- 作者: パトリシアハイスミス,Patricia Highsmith,柿沼瑛子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2015/12/08
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (32件) を見る
か ブコウスキーは最近流行ってるからね
つ 『パルプ』まで復刊したしな
か やっぱりみんな疲れてるんだろうな
つ 癒しを求めてる。あ、ウェルベック読みたくて仕方ないのよ。ただ『地図と領土』ですら高いんだよな。で、なぜか『ある島の可能性』と『プラットフォーム』だけ河出なんだよ
- 作者: ミシェルウエルベック,Michel Houellebecq,中村佳子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2016/01/07
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (3件) を見る
- 作者: ミシェルウエルベック,Michel Houellebecq,中村佳子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2015/10/06
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (8件) を見る
か 『ある島の可能性』だけもってるな。まだ読んでないけど。けっこうウェルベック好きな人多いね
つ ジャック・リッチー、おすすめしたかった。タイムマシンで人殺すところ目撃しちゃったから、金くれたら黙っててやるってなる
か ジャック・リッチーさ、『30の神品』に入ってなかった?
つ 入ってるよ。ええっと、「旅は道連れ」っていうのが
か ああ夫の話するやつか
つ そうそう、まあ星新一のミステリー系の話を集めた人。それでいくとフレドリック・ブラウンとか……
か あ、ブラッドベリの「みずうみ」も好きだったな。ああいう抒情がたまらない
つ 皆川博子とか好きそうだけどな
か 『倒立する塔の殺人』とか何冊か読んだよ、面白かった
つ じゃあ、これ以上文庫を行くと手が出ないので、ハードカバーに行きますか。その前に一回ちくまに触れていい?ちくまは最高ですよ
か 獅子文六とかもそろってるしね
つ 獅子文六先生最高ですよ、いい意味で朝ドラか80年代のアニメを見ているような気分になる。新作の『青春怪談』なんてほぼほぼ『学校の怪談』やん
か 絶対面白いもんなあ、獅子文六
つ 面白いよ、『七時間半』とかねえ、いや伊坂幸太郎の『マリアビートル』ってほぼほぼこれじゃねえかっていう。『スナッチ』と『七時間半』を混ぜたら『マリアビートル』になる
か そうなの(笑)
つ で『コーヒーと恋愛』っていうのは、ジム・ジャームッシュの『コーヒー&シガレッツ』っていうのとだだかぶってる
か ジャームッシュ、そういえば『ストレンジャー・ザン・パラダイス』見たよ。いいアメリカの映画って感じだった
つ 会話と雰囲気だけでいくっていう。つげ義春のエッセイもあるしなあ。『こちらあみ子』って面白い?
か 面白いよ。視点がアスペルガーで、周りのことの馴染めなさみたいなざわざわがずっと続く感じ。全体的に病気っぽい視点で書かれてて、この感じは古井由吉の『杳子』に近いものがある
つ へえ、すごいな
か 『あひる』とかでも有名になったから今の注目株だと思う
つ 『オシリスの眼』、まだ読んでないけど、ド古典だから気になる。あと丸谷才一の『快楽としてのミステリー』めっちゃ面白い
か 丸谷才一は強いよね
つ そういう人って違うジャンルをくっつけてしゃべるから面白いんだよね、文学のあれとミステリーのあれみたいに
か 二階堂奥歯がさ、大槻ケンヂの『ステーシーズ』と泉鏡花の『外科室』を並行して紹介してて、「好きっ」てなった
つ あ、P+Dのシリーズは最高。俺が今この話しなかったら、ブログ読んでる人半分くらい損する
か (笑)
つ 赤江瀑の『罪喰い』と『春喪祭』廃版なんだけど、ここでだけ復刊してるの。しかも600円
か 安。赤江瀑和風ゴシックって感じで面白いもんな
つ やばない?あと笹沢佐保も復刊してて、昭和文学だから栗本薫の伝記小説とかそういうのが多い。中上健次も復刊してる
か これは要チェックだね
【ハードカバーコーナーへ】
つ 北山猛邦を所望ならね、『オルゴーリェンヌ』
か あ、めっちゃ好きそう
つ 主人公がミステリーを検閲しなきゃいけない世界の話
か これはチェックしとこう。たぶん、今年くらいに文庫落ちしそうだし
つ ミステリーのハードカバーって量多いね。行ってほしいのは『おやすみ人面瘡』だったけど、『東京結合人間』しかないな
か 白井智之……?
つ そう、『さよなら人面瘡』は、唐突に人面そうが浮かんでくる世界での殺人
か 谷崎潤一郎みたい(笑)
つ この人は『パノラマ島奇譚』みたいな世界観で殺人が起こって、その世界ならではの方法でトリックがあるみたいな
か ああ、いいね。異形ミステリー
つ で、これは男女が結合して子供を産むって世界
か 『ムカデ人間』みたいな
つ きもいミステリーの星。横溝正史賞でデビューしたのがすごい
か へえ、『人間の顔は食べづらい』とかも面白そうだ。海外ミステリーの方が文庫落ちしないのかね
つ あ、一個おすすめがあって『超訳ラブクラフト』っていう。ラノベみたいな感じでクトゥルフを翻訳してるの
か 『ニャル子さん』ではなく?
つ いや、あれは超訳ではない(笑)
か あ、『うさと私』読んでてふふってなるよ
つ 澁澤龍彦のミステリー選集ほしい。『日本幻想文学集成』……あ、日影丈吉買おうよ
か もってる、河出から出てるよね
つ あ、クトゥルフコーナーなんてあるんだ。菊池秀行とかばっかりのレーベルがある。あほや(笑)
か クトゥルフ神話で一番好きな登場人物は?
つ ま、イースの偉大なる人々。断然かっこいい、知能勝負でヨグ・ソトースを使わずとも時を操作でき、人間と精神を入れ替え、操作するというSF感
か いいねえ、俺はティンダロスの猟犬かな。角から出てくるっていう謎の設定
つ ティンダロスもねえ、いいけど知性がないんだよな
か それは確かに
つ ポケミスはいいな、おじいちゃん世代くらいにファンが多い。『エンジェルメイカー』いってほしいな。それか浜尾四郎の『殺人鬼』。大正くらいのミステリー
か やっぱり高いな
つ 『エンジェルメイカー』いってほしいな。『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』はアメリカで作られた『機龍警察』なんよ。気になる
ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF)
- 作者: ピータートライアス,中原尚哉
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2016/10/21
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (9件) を見る
か 誰かが読んでたな
つ ジェイムズ・エルロイの新刊とかスティーブン・キングのがちミステリとかも気になる。『ミスター・メルセデス』っていうくそださい名前の(笑)
か 日本でいったら「ホンダさん」とか「トヨタさん」みたいな(笑)
つ (笑)メルセデスで人を轢くからミスター・メルセデス。だせえ、ださすぎやろ(笑)
か ジョン・ル・カレはいるね
つ 孫はなぜか置いてないんだよな
か いやいや、でも赤江瀑が手に入ったのはよかったな。あのシリーズ、中上健次くらいしか気にしてなかったもんな
つ ブログを読んであのシリーズを読むことで、どんどん復刊されていくのでぜひ
【文庫コーナーへ】
か ほしおさなえとか読んだことある?
つ ない、面白い?
か いや知らなくて、東浩紀の奥さんらしいんだけど。『ヘビイチゴ・サナトリウム』の人
つ ああ、そういえば気になってたわ。土屋賢二って読んだことある?
か ないな
つ お茶の水の哲学の教授で、森見登美彦の前にあきらかに森見登美彦をやっている人。あの地の文の詭弁を天然でやっちゃった人
か どれがいい?
つ 『われ笑う、ゆえにわれあり』か『われ大いに笑う、ゆえにわれ笑う』、でも置いてないな
か 置いてあってほしいな。獅子文六とかいっとこうかな
つ 何気にみんなすぐやめちゃうブラウン神父シリーズの『ブラウン神父の知恵』が面白い
か 一作目でやめちゃうもんね。『ブラウン神父の童心』、面白かったな
つ あと山田風太郎もね
か 『幻燈辻馬車』とかね。でも獅子文六気になっちゃうな
- 作者: 山田風太郎
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/11/25
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 1回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
つ おすすめは『七時間半』だな。七時間半の電車の中での群像劇。三角関係とか
か あえて『ゴッチ語録』とか
つ ああ、目の前で『ゴッチ語録』読まれたらちょっとひいちゃうけど
か (笑)
つ まあ、『七時間半』かな
か ミステリーでまだ見てないやつとかある?
つ さっき話したけど、代表作よりもよっぽど面白い『曲がった蝶番』とか『白い僧院の殺人』とか。横溝正史はディクスン・カーがやりたくて金田一シリーズを始めたんよ、まんまです
か カーター・ディクスンとディクスン・カーって同一人物だっけ
つ うん、名義が違うだけ
か カーありだな
つ 横溝正史好きなら、うわ、まんまオマージュやんってわかるくらい似てる
か どっちがよりおすすめ?
つ 『曲がった蝶番』は出来がめっちゃいい。けど、キャラとか雰囲気を含めて『白い僧院の殺人』を超すすめる
か 買っちゃおうかな
つ あと『さむけ』のロス・マクドナルドの奥さんのマーガレット・ミラーが書いてるアメリカ文学が好きそうな人がはまりそうなこれ。新興宗教の調査に行く主人公の話で、人生の儚さとか社会の危うさを描きつつ、心の交流も書きつつ、ハードボイルドするっていう
か 『まるで天使のような』、チェックしとこう。いいね、全然知らないところがチェックされていくのいいな
つ あ、これは歌舞伎役者が探偵役っていうシリーズで、日本の短編の面白衝撃ミステリーといったら大坪砂男の『天狗』か『グリーン車の子供』
か 『天狗』はめっちゃ笑ったけどな
つ 『天狗』ほどは笑わないけどね、普通に感心する。あとこれ面白いよ
か 『名探偵に薔薇を』
つ 『スパイラル』とか『絶園のテンペスト』の原作者が、もともと推理小説かとしてデビューしてて、それのファースト
スパイラル-推理の絆- 全15巻完結(ガンガンコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]
- 作者: 水野英多
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
絶園のテンペスト コミック 全10巻完結セット (ガンガンコミックス)
- 作者: 城平京
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2013/11/22
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
か へえ、知らん人多いなほんとに
か お、猫丸先輩も推されてる
つ カズレーサーが紹介したっぽいね。どうする?俺まだやろうと思えばアガサ・クリスティーの『ABC殺人事件』と『アクロイド殺し』と『オリエント急行の殺人』と『そして誰もいなくなった』より面白いのがあるのでそっちに注目しましょう、のコーナーをできるけど(笑)
か やるだけやろうか、せっかくだし(笑)俺は『オリエント急行』が今んとこ一番好きだな
つ そもそも動機と犯行に至るまでの推移がうまい作家で、『ゼロ時間へ』と『杉の柩』がよい
か クリスティーってめっちゃ読みやすいよね、びっくりするくらい読みやすい
つ 『謎のクィン氏』も面白いんだけど、これは正体不明のハーレクィンっていうイケメンが、美術館で絵を見てる人のところで謎を解いて去っていくっていうやつ。あと『パーカー・パイン登場』も好きで、恋愛事件を心理的に解決する、『怨み屋本舗』とかを最初にやったやつ。めっちゃ面白いの
- 作者: アガサクリスティー,Agatha Christie,乾信一郎
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/01
- メディア: 文庫
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
怨み屋本舗 全20巻 完結セット (ヤングジャンプコミックス)
- 作者: 栗原正尚
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/12/01
- メディア: コミック
- クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
か いいなあ
つ クリスティーを馬鹿にする前に『パーカーパイン』を読んでほしい。やろうと思えばいくらでもしゃべれるもんな
か ね、本屋はいくらでもしゃべれる
つ まだ泡坂妻夫の話とかしてないもんな。まあやってたら永遠に終わんないしな
か なんか一言ある?
つ 面白い本は面白いですね
か そりゃね(笑)
つ 意外と気づいてない本とか廃刊になってる本が本屋の隅でこっそり復刊してたりするので、しかも新規レーベルとかで、みなさん本屋は隅々まで見ましょう
か おお、いい格言が残されたところで今回は終わりにしましょう
(2月27日 於:大阪梅田ジュンク堂)
《今回のお買い上げ本》
・ベントリー『トレント最後の事件』
・赤江瀑『罪喰い』
・カーター・ディクスン『白い僧院の殺人』
・飛浩隆『グラン・ヴァカンス』
・山口雅也『生ける屍の死』
・コリン・デクスター『ウッドストック行最終バス』
・ジャック・リッチー『クライム・マシン』
・インドリダソン『湿地』
0000書店紀行初の10000円以内でのお買い上げができました……