0000書店紀行:番外編inブックオフ~後編~

前編はこちら↓

kamisino.hatenablog.com

 

 これって知ってる?

 

 長野まゆみ、好きだね結構。この人はすごいよ、文字だけで別の世界を作り上げるというか。『少年アリス』でデビューしてると思うんだけど、宮沢賢治とか山尾悠子とかに近いかも。幻想小説

 

少年アリス (河出文庫)

少年アリス (河出文庫)

 

 

 結構読んでるの?

 

 いや、2,3冊くらいだけど、それもとてもよかったね。『夜啼く鳥は夢を見た』と『聖月夜』かな

 

夜啼く鳥は夢を見た

夜啼く鳥は夢を見た

 

 

聖月夜 (河出文庫)

聖月夜 (河出文庫)

 

 

 これみんなけっこう推してるんですよ

 

 とてもよいよ

 

 最近中村文則が100円コーナーから消えてしまったというね

 

 人気なのかな、やっぱ

 

 そう人気になって全部100円以上のコーナーに置いてあるっていう

 

 中村文則だったら何が一番好き?

 

 うーん……『土の中の子供』か『遮光』だけど、まあ『遮光』かな。デビュー作の『銃』と似てるけど、洗練されて短くなってる。まあ、死んだ恋人の指をホルマリン漬けにして持ち歩く話ですね

 

土の中の子供 (新潮文庫)

土の中の子供 (新潮文庫)

 

 

遮光 (新潮文庫)

遮光 (新潮文庫)

 

 

銃 (河出文庫)

銃 (河出文庫)

 

 

 (笑)いいねえ、そういうのは

 

 いいんですよ、どうしたみたいな。大丈夫じゃない感の出てるやつを読みたいね

 

 樋口一葉、エモいんですよね意外と。5000円札の人という印象があるけど

 

にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)

にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)

 

 

 こういう文章読めるってのはいいよね

 

 まあほとんど古文だからね(笑)

 

 古文10点だったから駄目なんだよ(笑)

 

 (笑)でも古文ゆえの流れる文章というのはあるんだよね

 

 そういえば聞きたかったんですけど、東野圭吾って面白いんですか

 

 んー、ドラマでいいって感じ(笑)

 

 映像的って感じ?

 

 まあ、そうかな。わりとドラマがあるから、感動みたいなのは映像で見ればいいかなという。普通に面白いんだけど、2時間ドラマサスペンスの原作っていうような感じ

 

 そうなんだ(笑)絶対買うやつ見つけましたよ、藤沢周

 

 おお、『ブエノスアイレス午前零時』、いいじゃないですか

 

ブエノスアイレス午前零時 (河出文庫)

ブエノスアイレス午前零時 (河出文庫)

 

 

 読みたかったやつ。あの、『死亡遊戯』ってのは読んだことあるんだけど、これは読んだことあるんでしょ?

 

死亡遊戯 (河出文庫文芸コレクション)

死亡遊戯 (河出文庫文芸コレクション)

 

 

 ある

 

 その話を聞いて絶対読みたいと思ってて、これも90年代のいわゆるJ文学と呼ばれたものだよね

 

 湿った空気感がよかったね

 

 これはじゃあ買いますね。意外とたまってきたな

 

 まだ外国文学コーナーとかあるんだけどね

 

 そうだね、これは『日蝕

 

日蝕・一月物語(新潮文庫)

日蝕・一月物語(新潮文庫)

 

 

 おお、平野啓一郎

 

 これ芥川賞なの?

 

 芥川賞だね。錬金術師かなんかの話じゃなかったかな

 

 平野啓一郎すき?

 

 あー、実験小説しか読んでないんだよね。『日蝕』はまだ読んでない

 

高瀬川 (講談社文庫)

高瀬川 (講談社文庫)

 

 

 おお珍しい

 

 普段ラノベとかアニメしか触れない後輩が面白いって言っていて、だから一見難しそうに見えて面白い物語があるんじゃないかって思ってる

 

 youtubeでなんとか文学界っていうアカウントがあって、平野啓一郎とか田中慎弥とか柴崎友香とかが所属していて、こう、インタビューみたいのをやってて面白いんですよ

 

 へえ、それは面白そう

 

 本多孝好って知ってる?

 

 結構好きだよ。『MISSING』の「瑠璃」だっけ、あれが心にきた記憶がある

 

MISSING (双葉文庫)

MISSING (双葉文庫)

 

 

 そうそう、瑠璃っていう名前なんじゃじゃなかったけ

 

 大人な乙一というか、村上春樹っぽい乙一というか、ビターな感じよね

 

 ビターな感じ、そうそう。ハルキチルドレンとか言われてるよね。うまいんだよ

 

 文章が透き通っていて、かつミステリーだから

 

 そうなんだよね、意外と。『FINE DAYS』も読んだんだけど、よかったですよ。意外と刺さるみたいな

 

FINE DAYS (角川文庫)

FINE DAYS (角川文庫)

 

 

 乙一とか好きな人におすすめしたい。村上春樹も意外と置いてあるね

 

 本当だ。村上春樹はどれが好き?

 

 それね、すごい難しい質問なんだよね(笑)基本的には一番最新で読んだ村上春樹が一番好きな村上春樹なんだけど、ま、あえて挙げるなら『羊をめぐる冒険』か『海辺のカフカ』か『1Q84

 

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

 

 

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

 

 

1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)

 

 

 3つのどれか(笑)

 

 うん(笑)どれが好き?

 

 僕はもう『1973年のピンボール』ですね、どれも好きだけど。初期が好きかな

 

1973年のピンボール (講談社文庫)

1973年のピンボール (講談社文庫)

 

 

 初期が好きなら、逆に『騎士団長殺し』を読んでもいいかもしれない

 

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

 

 

 文庫化されたら(笑)完璧なんだよな、泣いちゃうんだよな

 

 村上龍のほうはあんまり置いてないな

 

 『限りなく透明に近いブルー』くらいしか読んだことないな

 

新装版 限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

新装版 限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

 

 

 『愛と幻想のファシズム』とか面白いらしいよ

 

愛と幻想のファシズム(上) (講談社文庫)

愛と幻想のファシズム(上) (講談社文庫)

 

 

 名前からしていいよね。『ラブ&ポップ』って原作あるんだっけ

 

ラブ&ポップ―トパーズ〈2〉 (幻冬舎文庫)

ラブ&ポップ―トパーズ〈2〉 (幻冬舎文庫)

 

 

 と思うよ。あのエモいMVね

 

 あ、これなんか、家に三冊あるとか言ってなかったっけ(笑)

 

 宮本輝。うん、三冊ある(笑)『蛍川』、とてもいいよ。しみじみといい。「川三部作」っていうのがあって、「蛍川」「泥の河」「道頓堀川」っていう

 

蛍川・泥の河 (新潮文庫)

蛍川・泥の河 (新潮文庫)

 

 

川三部作 泥の河・螢川・道頓堀川 (ちくま文庫)

川三部作 泥の河・螢川・道頓堀川 (ちくま文庫)

 

 

 続編とかではなく?

 

 うん、別の作品

 

 意外と『となり町戦争』とか僕好きですけどね

 

となり町戦争 (集英社文庫)

となり町戦争 (集英社文庫)

 

 

 ああ、三崎亜記

 

 なんか戦争が起こってるんだけど目に見えないんだけど、死者はいるらしいみたいなところが、現代的だなと。あと『向日葵の咲かない夏』とかね、道尾秀介、大好き

 

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

 

 

 あったね、懐かしいな。いつ読んだっけな、高校の時かな

 

 これは暗いですよ、3日くらい学校休まないといけない

 

 (笑)結構胸にくるよね

 

 森博嗣も少しあるけどね

 

 本当だね

 

 『すべてがFになる』とか読んでないんだっけ?

 

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER S&M

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER S&M

 

 

 えっとね、漫画で読んだんだよね

 

 あ、漫画で読んだんだ、じゃあ内容はだいたいわかってるんだ

 

 なんとなくだけどね(笑)おお、連城三紀彦

 

 なんなの?

 

 ここにはないんだけど、『戻り川心中』っていうのが最高なんですよ

 

戻り川心中 (光文社文庫)

戻り川心中 (光文社文庫)

 

 

 へえ、何の人なの?

 

 『幻影城』っていう雑誌の人で、泡坂妻夫とかと一緒にやってたりするんだけど、まず文章がすごくうまくて、大正・昭和くらいの退廃的な世界観で。ミステリーって「フー・ダニット」とか「ホワイ・ダニット」とかっていうのがあるんだけど、「ホワイ・ダニット」、どうしてその犯罪をしたのかっていうのの、少なくともぼくが読んだ中では一番の傑作だと思う

 

 へえ、けっこう厚いの?

 

 いや、短編集だね。もうね、胸が掻き毟られる。よねぽもあるな、『クドリャフカの順番

 

クドリャフカの順番 (角川文庫)

クドリャフカの順番 (角川文庫)

 

 

 本当だ、三冊目だね、読んだなあ高校の時に。小市民シリーズもね、秋で終わりなんだよね

 

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

 

 

 ね、秋で終わってる。早く冬を出してほしい

 

 いや、秋で終わりらしいよ

 

 え!秋で終わりなの!?

 

 秋で完結らしいよ

 

 誰が言ってたのそれ?

 

 米澤穂信

 

 何やってんのよ、頼むよ

 

 同志社か大谷大かどこかに講演にきたときに行ったんだけど、その時に言ってた。「秋で終わりですって」(笑)

 

 いや、ちょっと待ってくれよ(笑)

 

 秋って上下で出てるんだっけ

 

 そうだね、二巻でてる

 

 それで四冊でいいんじゃないか、みたいな

 

 本当に待ってくれよ(笑)「冬期限定クリスマスケーキ事件」とか出してくれよ

 

 吉田修一とかもあるよ

 

 最近『悪人』とか映像化してたね

 

悪人(上) (朝日文庫)

悪人(上) (朝日文庫)

 

 

 やっぱり『パーク・ライフ』とか読んでみたいな

 

パーク・ライフ (文春文庫)

パーク・ライフ (文春文庫)

 

 

 あれはよかったよ

 

 文芸部の方々が目の敵にしてた山田悠介っていう人がいるんですけど、僕はけっこう評価してますよ(笑)

 

 (笑)設定はすごい面白いしね

 

 文章は拙いかもしれないけど、先取りしてる感があるよね。『アバター』とか『ライヴ』とか今のインターネットとかみんなのやっていることを先駆的に取り入れていて、そこはいいと思う

 

 

ライヴ (角川文庫)

ライヴ (角川文庫)

 

 

 ここらへんはもう……

 

 違う感じだね、綿矢りさとかないね

 

 綿矢りさかと思ったらケータイ小説だった

 

 ここらへんは時代小説か

 

 時代小説も読んでみたいけど、いっぱいシリーズがあるからどこからいっていいものか

 

 そうね、葉室さんって何か

 

 直木賞か何かとっていた気がする

 

 田中慎弥と何かやっていた気がする

 

 やっぱり吉川英治の『三国志』シリーズとかはたいへん面白いけどね

 

 

 へえ、三国志知ってる人か

 

 三国志知ってる人だね(笑)けっこう好きだよ

 

 日本史だったっけ?

 

 両方やった。ここらへんは外国だね

 

 いいね、これいつも買うか迷ってるんだよね、『愛人』

 

愛人 ラマン (河出文庫)

愛人 ラマン (河出文庫)

 

 

 『愛人』は名作だし買ってもいいかもしれないね。『アーサー王物語』はもってたんだっけな、忘れてしまった。ジャン・コクトーが結構置いてあるな、『恐るべき子供たち

 

中世騎士物語 (岩波文庫)

中世騎士物語 (岩波文庫)

 

 

恐るべき子供たち (光文社古典新訳文庫)

恐るべき子供たち (光文社古典新訳文庫)

 

 

 ああ、この前買いました

 

 おお、いいねえ

 

 意外とカフカの『変身』まだ読んでないんですよね

 

変身 (新潮文庫)

変身 (新潮文庫)

 

 

 逆にね、有名すぎて読んでないパターンはあったりするよね

 

 この前ようやくカミュの『異邦人』を読んであれはよかった

 

異邦人 (新潮文庫)

異邦人 (新潮文庫)

 

 

 あれはよいよね

 

 どんどん挑戦していきたいよね。あ、ゾラだ

 

 『ナナ』だ

 

ナナ (新潮文庫)

ナナ (新潮文庫)

 

 

 読んだことある?

 

 『ナナ』はないな。他の短編集は読んだけど、『オリヴィエ・ベカイユの死』っていう、生きたままお墓に埋められた男の話で。あの時代のフランス文学はけっこうおもしろいのが多い

 

オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家 ゾラ傑作短篇集 (光文社古典新訳文庫)

オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家 ゾラ傑作短篇集 (光文社古典新訳文庫)

 

 

 へえ、これも友達に薦められてて

 

 ゾラは『居酒屋』と『ナナ』が二大巨頭だよね。これがブックオフの面白いところだよね。お、アラン・シリトーとかあるね

 

居酒屋 (新潮文庫 (ソ-1-3))

居酒屋 (新潮文庫 (ソ-1-3))

 

 

長距離走者の孤独 (新潮文庫)

長距離走者の孤独 (新潮文庫)

 

 

 お、それこの前買ったわ、読んでないけど

 

 買っちゃおうかな

 

 サリンジャー好きだけどね

 

 いいねえ、「バナナフィッシュ」とか『フラニーとゾーイ』とか

 

ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)

ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)

 

 

フラニーとゾーイー (新潮文庫)

フラニーとゾーイー (新潮文庫)

 

 

 みんな読んでるよね

 

 サガンとか読んだことある?

 

 もってるけど読んでないな

 

 おお、『アドルフ』とかあるじゃん。心理小説の

 

アドルフ (光文社古典新訳文庫)

アドルフ (光文社古典新訳文庫)

 

 

 コンスタン、知らない。「空虚な心を埋めるため……」よさそうだね。海外文学って地の文でビックリマークをつけて心の内を吐露するみたいなところがあって、ドストエフスキーとかもそうだけど、愚直にキレてるみたいなのが好き

 

 (笑)

 

 『グレート・ギャッツビー』とかもよかったな

 

グレート・ギャッツビー (光文社古典新訳文庫)

グレート・ギャッツビー (光文社古典新訳文庫)

 

 

 読んだことないんだよな

 

 春樹も好きなんだよね、確か

 

 春樹の三大好き小説の一つだった気がする。『騎士団長殺し』もね、『グレート・ギャッツビー』のオマージュと言われている

 

 『ノルウェイの森』でも出てきますしね

 

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

 

 

 意外とすいすい決まっていくね

 

 本当だね。トルストイもある、知らないやつだけど

 

 『クロイツェル・ソナタ』、これって曲になってなかったっけな。トルストイ読まなきゃな

 

クロイツェル・ソナタ/悪魔 (新潮文庫)

クロイツェル・ソナタ/悪魔 (新潮文庫)

 

 

 『アンナ・カレーニナ

 

アンナ・カレーニナ〈上〉 (新潮文庫)

アンナ・カレーニナ〈上〉 (新潮文庫)

 

 

 ね、『アンナ・カレーニナ』を読まなきゃ死ねないみたいな。ヘミングウェイの短編集とかもあるね

 

 ヘミングウェイ、渋いよね

 

 渋いよね(笑)ボーヴォワール……

 

 ヘッセとか好きだけどね

 

 『車輪の下』とか辛いもんね

 

車輪の下 (新潮文庫)

車輪の下 (新潮文庫)

 

 

 疎外されてるみたいなね

 

 『ランボー詩集』

 

地獄の季節 (岩波文庫)

地獄の季節 (岩波文庫)

 

 

 別のバージョンで持ってる気がする

 

 ぼくは岩波の、小林秀雄の訳でもってるな

 

 ああ、そうそう、俺もそれでもってる

 

 ちょっと面白いんだけど、リリー・フランキーが海外棚にある(笑)

 

 本当だ(笑)『ジャン・クリストフ』の隣にあるね(笑)まあね、そういうこともある。あのプルーストのさ

 

ジャン・クリストフ 全4冊 (岩波文庫)

ジャン・クリストフ 全4冊 (岩波文庫)

 

 

 『失われた時を求めて』?

 

 

 そうそう、あれとか『風と共に去りぬ』とか読みたいんだけど時間絶対かかるじゃん

 

 

 かかるね(笑)カズオ・イシグロがある、『日の名残り

 

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

 

 

 ミステリーなの?

 

 違うんじゃないかな、『わたしを離さないで』が有名だよね

 

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

 

 

 ああ、中巻しかない『未成年』

 

未成年 上巻 (新潮文庫 ト 1-20)

未成年 上巻 (新潮文庫 ト 1-20)

 

 

 ドストエフスキー

 

 読みたいけどな。これ京都っぽいよね、こんなに『新島襄自伝』があるの

 

 

 たぶん同志社生が売ってるんだろうね(笑)何冊あるの?

 

 4、5……10冊あります(笑)

 

 ほとんど読まれてないであろう『新島襄自伝』(笑)

 

 『未成年』読みたいな、『日はまた昇る』も読みたいけど。ブコウスキーがけっこうヘミングウェイ好きで、よく作中に出てきたりする

 

日はまた昇る (新潮文庫)

日はまた昇る (新潮文庫)

 

 

 『水滸伝』が意外にあるな

 

完訳 水滸伝〈1〉 (岩波文庫)

完訳 水滸伝〈1〉 (岩波文庫)

 

 

 何、『水滸伝』って

 

 中国の奇想小説だね、いろんなヒーローが山に集まってわいわいする。中国の四大奇書の一つだったと思う

 

 単行本、行ってみます?

 

 行ってみようか

 

 【単行本コーナー】

 

 あれだよね、文庫で出ているのは文庫でほしいよね

 

 意外と単行本でいいのが置いてあることあるけどね、みんな大きいから買わない

 

 確かにそれはあるね。藤野可織の『いやしい鳥』とかたいへいよい短編集だった

 

いやしい鳥

いやしい鳥

 

 

 『ハル、ハル、ハル』、古川日出男

 

ハル、ハル、ハル (河出文庫)

ハル、ハル、ハル (河出文庫)

 

 

 ああ、これよかったね。なんだっけ、犬を殺す短編なかったかな、あれが突っ走っててよかった

 

 ドライブ感150%みたいな

 

 そうそうそう

 

 『火花』がある

 

火花 (文春文庫)

火花 (文春文庫)

 

 

 もう文庫で出たもんね

 

 あ、『介護入門』ある

 

介護入門 (文春文庫)

介護入門 (文春文庫)

 

 

 おお、モブ・ノリオ。100円?

 

 ……105円(笑)

 

 時代すらも超越している(笑)中上健次の『鳳仙花』とか置いてある

 

P+D BOOKS 鳳仙花

P+D BOOKS 鳳仙花

 

 

 中上健次いいよね

 

 いいねえ

 

 田中慎弥中上健次からの影響が強そうだったし

 

 石田千も気になるな、芥川賞候補になってて。笙野頼子(笑)

 

 『タイムスリップ・コンビナート』、マグロとか出てくるんじゃなかったけ

 

タイムスリップ・コンビナート

タイムスリップ・コンビナート

 

 

 マグロから電話がかかってくるんじゃなかったっけ

 

 (笑)そうそうそう、なんか知らない短編が入ってるよ

 

 おお、本当だ、気になる。それは鳥居みゆき?よかったよね

 

夜にはずっと深い夜を

夜にはずっと深い夜を

 

 

 「蝉」っていうのがすごく好きで、「月曜日に私は生まれ 火曜日に友達ができ 水曜日に友達が死に 木曜日にあなたに恋し 金曜日にあなたは死んだ 土曜日に思いきり泣き 日曜日に私も死んだ 人間よこれが私の一週間の生涯です あなたたちの長い一生私とどっちが重いでしょう」っていう

 

 そういう世界観だよね

 

 単行本、重いんだよね、それが問題なんだよね。『間宮兄弟』って江國香織なんだっけ

 

間宮兄弟 (小学館文庫)

間宮兄弟 (小学館文庫)

 

 

 おお、本当だ

 

 あ、鹿島田真希

 

 おおお、でも『冥土めぐり』は実はそんなに面白くなかった

 

冥土めぐり (河出文庫)

冥土めぐり (河出文庫)

 

 

 そうなんだ(笑)

 

 『ゼロの王国』とかが読みたいな、と。うーん、やっぱり文庫かな

 

ゼロの王国(上) (講談社文庫)

ゼロの王国(上) (講談社文庫)

 

 

 『いやしい鳥』は買おうかな

 

 もう10冊いった?

 

 9冊かな

 

 おお、じゃあ俺は文庫をあと一冊何か買おう

 

 渋谷知美っていう人でセクシャリティに関係することをやってるんですけど、意外とユーストリムとかに出てたりして結構好き

 

日本の童貞 (河出文庫)

日本の童貞 (河出文庫)

 

 

 へえ、『日本の童貞』ねえ。んん、『忍ぶ川』とか買おうかな、三浦哲郎。これで芥川賞とかとってんじゃないかな。その人は短編をいくつか読んだんだけど、けっこう暗いんだよね

 

忍ぶ川 (新潮文庫)

忍ぶ川 (新潮文庫)

 

 

 明らかに暗いよね

 

 田舎のお爺さんとお婆さんのうち、お爺さんが首つり自殺をしていたっていう「みのむし」っていう小説があったりして

 

 同じようなのを選んだかも、『幸荘物語』花村萬月。暗そうな(笑)

 

幸荘物語 (角川文庫)

幸荘物語 (角川文庫)

 

 

 10冊、買いますか。いい感じのチョイスができた気がする。というわけで縮小バージョン終わりということで何か一言あれば

 

 みんな滝本竜彦を忘れないでください

 

 重要だよね(笑)

 

 ありがとうございました

 

 ありがとうございました、なんかご飯を食べに行きましょう

 

 行こう。四流色でした

 

 かみしのでした

(4月13日 於:京都OPA BOOKOFF

 

 

《今回のお買い上げ本 ver.かみしの》

 

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・コンスタン『アドルフ』

三浦哲郎『忍ぶ川』

窪美澄ふがいない僕は空を見た

金原ひとみ『AMEBIC』

小川一水『老ヴォールの惑星』

笙野頼子『母の発達』

滝本竜彦NHKにようこそ!

南条あや『卒業するまで死にません』

・シリトー長距離走者の孤独』

フィッツジェラルドグレート・ギャツビー

 

 

《今回のお買い上げ本 ver.四流色夜空》

f:id:kamisino:20170508183220j:plain

モブ・ノリオ『介護入門』

藤野可織『いやしい鳥』

島田雅彦『優しいサヨクのための嬉遊曲』

藤沢周ブエノスアイレス午前零時』

花村萬月『幸荘物語』

・ゾラ『ナナ』

中島らもガダラの豚Ⅱ』

大崎善生パイロットフィッシュ』

芥川龍之介地獄変・偸盗』